WHO認定「コーヒーはガンを誘発しない」けど、熱すぎるのは要注意

2016.06.29
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世界中のコーヒー好きに吉報です。WHO(世界保健機関)が25年間も続けてきた警告を覆し、「コーヒーはガンを誘発しない」と発表しました。むしろ、コーヒーはガン化を抑制する可能性があるというのです。しかし一方で、「熱すぎるコーヒー」は食道ガンを誘発する恐れがあるとのことです。

WHO認定「コーヒーはガンを誘発しない」

「コーヒーはガンを引き起こさないこと」が、WHOの外部組織であるIARC(国際がん研究機構)による研究で判明

研究の中で、コーヒー摂取に関する1,000件以上の調査を行った23名の研究者への聞き取りが行われました。

WHOは以前に「膵臓ガン・肺ガン・膀胱ガン・前立腺ガンを引き起こす」、「肝臓ガンと子宮ガンになりにくくするという説に関しては証拠が乏しい」などの見解を示していましたが、今回の調査では、「20種類以上のガンにおいて、コーヒーとガンの相関関係を実証するには説得力に欠ける」と発表し、これまでの見解が覆ったことになります。

これまでに「コーヒーを1日2杯飲むと、大腸ガンのリスクが半減する」、「コーヒーは肝硬変のリスクを40%下げる」など、コーヒーと健康に関する研究は多くおこなわれてきました。

「熱い飲み物」はガンの原因になる可能性も

「これで大好きなコーヒーを思う存分飲める!」と安心した方、ちょっと待ってください。

同時に発表された調査の中で、「65度以上の熱い飲み物はガンの原因になる」ことが報告されています。

これにはもちろん「ホットコーヒー」も含まれますし、真水を沸かしたものから紅茶に至るまですべてに当てはまります。

これは飲み物の種類によるものというより、高い温度の飲み物が食道を通過すため食道ガンを誘発する恐れがあるというのです。

2009年のBritish Medical Journalに発表された研究によると、「熱い紅茶好きの人は、温かい、または生ぬるい紅茶好きの人に比べ、8倍も食道ガンになりやすい傾向がある」という結果が発表されています。

また、食道ガン患者において「熱い紅茶を飲む人は、温かいかぬるい紅茶を飲む人の2倍いる」こともわかっています。

この研究では、4万8千人以上の人が温度計で計測すると平均70℃の熱すぎる紅茶を飲んでいることがわかっています。

この研究結果に、いろいろな反応がみられます。

「これは私にとって悪いニュースだな。熱いコーヒーを作ったあとに、電子レンジでちょうどいい温度にあたためてるんだから」

「私が熱いコーヒーを嫌いな理由、これでしっくりきた」

その他にも、「知ってた?65℃(華氏150度)より低い温度で飲むとガンを減らせるって推奨されてるわ」、「よかった!コーヒーをたくさん飲んでも大丈夫なのね」、「コーヒーでガンになる心配はないけど、熱すぎないってことか。良い情報だな」などの反応も。

さてみなさん、やるべきことは、コーヒーや紅茶を飲むときは、立ち上る湯気を払って少し待つ、つまり“アツアツ”でなく“ほどほど”で召し上がることですね!

Image by: Shutterstock

Source by: big think, WSJ, British Medical Journal, IARC (Wikipedia), ツイッター

文/桜井彩香

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