「ポケモンGO」大ヒットも245億円の赤字。任天堂の厳しい台所事情

 

ミリオンセラーがなかったことが影響した

売上高の減少はヒット商品がなかったことも大きく影響しています。16年4~6月期は自社タイトルのミリオンセラーがありませんでした。15年4月~16年3月では、ニンテンドー3DSで「ポケモン超不思議のダンジョン」「マリオカート7」「New スーパーマリオブラザーズ2」など、Wii Uで「スーパーマリオメーカー」「マリオカート8」など計14タイトルのミリオンセラーがありました。

ニンテンドー3DSの販売台数が94万台(前年同期比7%減)、Wii Uの販売台数が22万台(53%減)となっており、ハードウェアの販売が低調に終わったことも売上高減少の要因となっています。

注目を集めていた任天堂の決算は厳しいものとなりました。ただ、今後の業績はポケモンGOの配信の動向によって大きく改善する可能性はあります。ポケモンGOを開発・配信しているのは米国法人のナイアンテック社です。任天堂の関連会社であるポケモン(東京都港区)がナイアンテック社からライセンス料開発運営協力に伴う対価を受け取ります。任天堂はポケモンの議決権を32%保有しています。

ライセンス料と開発運営協力の対価は公表されていません。今後においても公表されるとは考えにくいでしょう。推測に大きく頼らざるを得ない状況です。いずれにしても、配信数によっては業績に大きく貢献する可能性はあります。

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