眼前に迫る中国の脅威。日本はアメリカに見捨てられたら終わるのか?

 

アメリカ新大統領がヒラリーでもトランプでも、「同盟強化」を

日本人の特徴の一つは、「人間関係があっさりしていること」だと思います。そして、外国との関係もあっさりしています。たとえば、トランプさんが「日本がもっと金を出さなければ、在日米軍を撤退させる!」という。すると日本人は、「どうぞ出ていってください!」と思う。たとえば、ヒラリーさんが中国から金をもらっていたことを知った。日本人は、「そんな奴が大統領になったら、つきあいたくない」と思う。

気持ちはわかりますが、戦略的には「アメリカを味方につけるためにあらゆる努力をすることが大事です。アメリカは確かに衰退著しいですが、中国は今でもアメリカとだけは戦えないと思っている。実際、アメリカ国務省のトルドー報道部長が8月9日、「尖閣は、日米安保の適用範囲である」といった。すると11日、中国船の大群は、尖閣付近の領海からも接続水域からも出てきました(その後、数を減らして戻ってきているが)。

今、日本は、中国からの巨大な脅威に直面しています。最初に頭に浮かぶのは、「軍事力を強化すること」(=内的バランシング)。しかし、より大事なのは、「同盟関係の増強」(=外的バランシング)です。

今は、「非常事態」ですので、「憲法改正問題」「靖国問題」も

「これをすると中国に勝てるかな?
「これをすると、外的バランシングは強化されるだろうか?

と考えるべきです。「精神論」「原則論」「抽象論」「理想論」などの話になってきたら要注意(日本は戦前、戦中「満州国=日本の生命線」などといっていました。戦争で「生命線=満州」はなくなりましたが、全然問題ないですね)。

 

 

ロシア政治経済ジャーナル
著者/北野幸伯
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