墜落した戦闘機をゲーセン前に放置。わが日本は緊張感に欠けている

2016-09-09 1.08.21
 

中国や北朝鮮など周囲を物騒な国に囲まれた国、日本。ニュースでは連日、政治家や軍事評論家らによる国防についての激しい議論が交わされています。しかし、メルマガ『NEWSを疑え!』の著者で軍事アナリストの小川和久さんによると、既に日本の軍事兵器の情報は他国に漏れている可能性があると指摘。その一例として、石川県の航空自衛隊小松基地に関係するブログ記事を紹介し、日本の杜撰すぎる戦闘機処分方法について告発しています。

わが日本国の緊張感に欠けるお話

石川県の航空自衛隊小松基地のことを調べていて、興味深いブログを発見しました。

このブログは「飛行機のお話」です。

その第13回(2001年9月25日)「世界で唯一撃墜されたF15Jイーグル」に、問題の記述と「証拠写真」があります。

1995年11月22日、小松基地沖合の日本海上で小松基地303飛行隊所属のF-15Jイーグルが訓練中、僚機が誤射したサイドワインダー空対空ミサイルによって撃墜されるという事故がありました。

その原因などはブログを読んでいただければと思いますが、私が注目したのは海中から引き上げられたF15の機体が、こともあろうにゲームセンターの敷地の、それも公道から丸見えの場所に放置されているという現実でした。

航空自衛隊としては、事故原因の調査のあと正規の手続きのもとで廃棄処分にし、業者に払い下げたものだと思いますが、それにしても車が行き交う道ばたに、計器つきの状態で放置されているというのはあんまりではないかと思います。しかも、このゲームセンターに戦闘機の機体が放置されていることは、その県内では多くの人が知っているというのですから、開いた口が塞がりません。

ブログの筆者は、その点についても危惧の念を隠していません。もちろん秘密保全の問題です。

どんな状態かはブログの写真をご覧いただきたいと思いますが、いかに航空自衛隊が精強だとしても、組織内の違う部署では秘密保全意識など薄いままに装備品の処分が行われているとしたら、敵がそのセキュリティ上の穴から情報を入手し、対抗手段を講じてくれば、不意打ちを食らうことは覚悟しなければなりません。

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