では、どこが積極的にするべきか。
間違いなく「国」です。 韓国も、フランスも、そしてインドもやってます。
数年前、経済産業省が「クールジャパン戦略」を展開しました。
世界に向けて、今の日本の文化を知ってもらうため、世界各国で行われる「ジャパン・エキスポ」に投資をしてそれなりの成果を上げたと聞きます。
でもね、海外に住んで、その「ジャパン・エキスポ」に10年以上、毎年取材している僕が言うので間違いないです。
「ジャパン・エキスポ」には、“OTAKU”しか来てません。
もともとジャパン大好きクン、しか参加してません。
その子たちは、当たり前ですが、きわめて「限られた人」たちなんです。 ほんの一握りの人たちなんです。
もちろん彼らの力も大きく、彼らのおかげでそのエキスポは成功している。 でも、多額の投資をして、来年ジャパン・エキスポを再度、開いても、また参加してくれるのは、彼らだよ。 同じメンツです。
本当の意味で「ブーム」というものは、それまでまったく関心ない人まで、情報が届く、ということが必要なはずです。
インドカリー好きな日本の友人がいるからって、インド人が「今、日本ではインドがブームだよ」とは言わない。
日本のメディアが騒ぐほど、マンガもアニメも、本当の意味では普及されていない。 やっぱり「マニア」のものなんです。
それでも、まだ「ジャパン・エキスポ」に向けて、一見が寄り付かない、「お得意様」の「マニアくん」に再訪してもらうために、多額の投資を日本政府はするのでしょうか。
コストパフォーマンス、悪すぎる!!
その様子をテレビで流せば、視聴者は海外で日本がブームと気持ちよくなることもできるでしょう。 経済通産省もほっと一息つけるかもしれません。 でも、そのテレビの画面に写ってる、ワンピースのコスプレをしている、その男の子はクラスの、いや、学年のたったひとりでしかないんです。
もちろんアメリカという国の規模を考えれば、学年にひとりでも、数字的には成功かもしれません。
でも、もっともっと増やすことも可能だと思います。
それが前述したYouTubeではないかなと思います。 政府がYouTube を直接関与するのが、現実的でないならば( 確かに職員がユーチューバーみたいに、必死で動画アップする姿はなんかいやだ)そういった動画配信コンテンツに積極的に資金援助をするべきではないかなと思います。 誰が来るかわかんないエキスポに多額の資金を投入するより、全然効率的かと思います。
だって、今までまったく興味ない人に届ける為には、芸能事務所一社の力では到底無理だもの!! 逆にいうと、コアなマニアは芸能事務所どころか、個人でUPしたものまで探し出してくれます。 つまり、言葉は悪いですが、コアなマニアはもうほっておけばいい。 どんな小さなコンテンツだろうが、恐ろしいほどの検索力でちゃっかり、見つけ出してくれます。 むしろ彼らは、誰もがアクセス出来る情報より、よりニッチな情報の方が嬉しかったりします。 それをプライドをかけて探し出しては、友達に自慢したはずです。
つまりは、多少放置しても、日本マニアでいてくれます。