一点集中力が高まると、どうなるか
一点集中力が高まると、どうなるのでしょうか。
答えは、「疲れない」。
成功している人は、みんなパワフルで、エネルギッシュですよね。
ぐったりして精気の抜けた成功者はいない。
逆に、がんばってもがんばってもうまくいっていない人ほど、疲れて気力をなくした顔をしている。
あるいは、顔には出ないように必死に努力をしていても、実は疲弊しきっている。
なぜなのか。
うまくいくタイプは、疲れるようなエネルギーの使い方をしないからです。
「いやいや、私の知る成功者は、ものすごく精力的に動き回っている気がする」と言いたくなるかもしれません。
そのとおり、成功するには膨大なエネルギー(思考と行動)が必要ですから、精力的に動いているに決まっている。
ただし、エネルギーの「無駄遣い」をしていないのです。
うまくいくタイプは、「無駄に疲れない」「効果的に疲れる」。
うまくいかないタイプは、「無駄に疲れる」のです。
「夜寝るときに、体力が残っているのがもったいない」と言った武道家がいます。徹底的に稽古をして、すべての体力を使い切って、バタンと倒れこむように眠るのが最高なのだそうです。
「稽古ですべての体力を使い切る」のは、成長につながります。つまり、「効果的に疲れる」典型です。
「毎晩繁華街を飲み歩く」のもぐったり疲れるでしょう。しかし稽古で技量を高めるのとは違って、なんのプラスも残らないから、「効果的に疲れる」のとは違う。
「体力が残ったまま寝るのはもったいない」といっても、無駄に消費(浪費)したいわけではないのだから、「今夜はまだ体力が余っているから、飲み歩いて消費してこよう」とはならない。
また蹴りの稽古を始めるでしょう。
稽古に一点集中して、ひたすら蹴りを繰り出している姿は、決して「エネルギーを無駄遣いしないようにセーブしている」様子ではない。
疲れないようにと動きを減らしてダラダラ過ごすのとはまるで違う雰囲気ですね。
これが本当の一点集中です。
疲れやすいなら、生活全般をチェックしてみましょう。
無駄に疲れていませんか?それも、「無駄な思考」によって。
脳は大食漢で、思考は膨大なエネルギーを消費してしまうのでしたね。だから、せっかく考えるなら、効果的な思考をしたい。無駄な思考にエネルギーを消費するのは、本当にもったいない。
食事のときに、食べているパスタや茄子の味や食感に集中しているか。
もぐもぐ食べながら、嫌な同僚のことを思い浮かべたりしていないか。
言われて嫌な気分になった一言を思い出してはいないか。
「明日会うのが嫌だな」と、嫌な気分を先取りしてイメージしていないか。
パスタや茄子の味や食感を感じる以外は、すべて膨大なエネルギーの無駄遣いです。
だから疲れるのです。