おはようございます〜♪ A子です。
久しぶりにスッキリ晴れましたね!まさに秋晴れという感じ。
こんな天気の日にあいちトリエンナーレを巡りたかったですね。
9月はまだ暑かった….A子は豊橋会場をオススメします。
さてさて、昨日は東美特別展のプレビューに行ってきました。
東美特別展では65軒の日本有数の美術商が出展されるので、私も恐縮しっぱなしですが、海外で現代アートを勉強してきた私としては、最初実はいまいちピンときませんでした。
以前、日本橋にある瀬津雅陶堂にうかがう機会がありました。日本の古美術を扱っていらっしゃるお店で、お店に入ると巨大な地蔵菩薩に見下ろされ、自分の自信のなさを見透かされているようで、背筋がピンと伸びました。
お話をうかがうと先代の方がアメリカでも活躍されたとのこと、そしてその頃ジャスパー=ジョーンズなどアメリカの現代アートの作品がおうちにあったんですって。
私たまげました、日本の古美術と欧米の現代アートって交わることなんかないと思っていたのに!
こちらのお店は東美特別展では日本を代表する現代美術作家の杉本博司の代表作である”海景”という題の写真をバックに8世紀の阿弥陀如来像を展示するんです。
なんと1300年差のコラボレーション!
“美”は時代を超えるんですね。私今からゾワゾワしちゃいます。早く見たい!
別の日に京橋にある小川商店にお邪魔いたしました。こちらは元々は金沢にある茶道具を扱うお店だったようですが、
入り口には中国の仏教寺院にありそうなレリーフの一部が飾られています。
こちらはとにかく、ピンときたらなんでも扱うとのこと。仏教美術から書画から茶道具からなんでもありだそうです。
床の間に油絵があって、その前に仏像があったっていいじゃないか!とのこと。
東美特別展では病草紙(ヤマイゾウシ)の断片を出品されます。時代としては12世紀ごろのものですが、病気の人の絵ってなんだかおどろおどろしいですが、じっくり見ていると登場人物全員が気になってきます。
当時の美術は完全にお金持ちのためのものなのにこのようなユニークななものを描いたというのも謎めいています。おどろおどろしさの中に美しさがあるんです!
病草紙は現存するほとんどのものが国宝なんですって。東美特別展では必見です。
私はアートの授業で年代とスタイルで作品を分類することばかり勉強してきたし、日本の美術業界も古美術や洋画のようにやはり時代やジャンルによって完全に分けられていると思っていたので今回の体験は目からウロコでした。
芸術の秋だし、ジャンルにとらわれずにいいものをいっぱい見て、美の断片を心に刻みつけようと思った秋の一日でした。
Text:A子