元男装アイドルの作家が教える、本当は面白い「哲学」の魅力

2016.12.05
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by まぐまぐ編集部
 

さきほど空白期間だといっていた時期に長期間入院した植物人間のような状態の時期があったのです。

私にはレースクイーンオブザイヤーを獲得したあと、ストレスで、体調を崩しました。その時にかかった病院で、自分にあわない薬を処方され、その薬が原因で寝たきりの状態になってしまったのです。いわば医療ミスのようなものです。

当時、体調がいつまでたっても良くならないと、病院で薬の量をどんどん増やされていき、最終的には自分で唾も飲み込めない、トイレにもいけない、起き上がれない植物人間のような状態が長期間続きました。

両親は毎日泣きながら私の介護をしてくれて、悲しむ両親を見て、自分でも早く良くなりたいんだけど、起き上がることすらできない、そんな地獄のような時期が長い間続きました。

しかし、いつまでたっても治らない。そんな状態をさすがにおかしいと思った両親がセカンドオピニオンで大学病院に連れて行ってくれた時に、やっと「全くあわない薬を大量に処方されている」ことが発覚しました。

大学病院の先生は「はっきり言ってこんな荒治療、訴訟ものですよ」とまで言ってくれましたが、そう言ってもらえても、現実は何も変わらないのです。

その時の私には何もなくなってしまったのです。

長期間寝たきり状態になってしまっていたので、私には戻る場所がありませんでした。

せっかく賞をとったのに、仕事ができる状態ではないので所属事務所も退社してしまっていたし、同じく大学も退学することになってしまっていました。

自分に非があって、こんな状況だったらまだ「しょうがない」と思えたかもしれません。

けれども、自分に非がない状態でこんな悲惨な状況に追い込まれたことに対して私はとてもじゃないけど「しょうがない」とは思えませんでした。

そして、どれだけ嘆いてもこの悲惨な状況は変わらないということをなにより悔しく思いました。

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