たったの93日間と思うなかれ。介護休業期間はどう使うのが正解か

 

では、「要介護状態」とは、どのような状態をいうのでしょう。それは、「2週間以上常時介護を必要とする状態」をいいます。実際には、介護認定で「要介護2以上の人が該当します。ただ、まだ介護認定を受けていない人でも、一人で歩くことができない、一人でトイレができない等の判断基準が示されており、その判断基準に従って判断することができます。

また、過去に介護休業を取ったことがある人はどうなるのか? という問題もありますが、この辺のことは結構ややこしいので、個別で問い合わせたほうが良いと思います。問い合わせ先は、毎度おなじみ、各都道府県労働局の雇用環境・均等部へどうぞ。

それにしても、93日って短くない? 実は、介護休業の目的は、家族を介護することではないのです(介護は、平均で約5年続くといわれています。93日介護したからといって、どうにかなるものではありません!)。

介護休業を使って、その間に、家族の介護をする体制を整えるのが目的です。介護サービスの申込みや介護施設への入所のための手続きや準備期間として利用するための休業です。

この介護休業を上手に使って、「仕事と介護の両立」を実現していきましょう。会社は、「仕事と介護の両立」を支援していくことで、大切な従業員が辞めていくという最悪の事態を防ぐことに努めていきましょう。

以上を踏まえて、あらためてお聞きします。

「御社の就業規則は、改正育介法に対応していますか?」

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