明治より江戸時代に
このように、江戸時代に日本の文化の基礎はできたのに、今の日本会議など保守派は、明治憲法に戻れと西洋文化を絶対と考えた明治の時代に戻ろうとしている。
明治の時代が日本にとっては特殊な時代であり、西洋文化を取り入れないと植民地化される可能性があったから、西洋文明を善悪を考えずに取り入れたのである。その大きなものが国家君主制度であり、天皇を絶対的な存在にしたことである。平安時代以前の昔にしか存在しない制度であり、日本には馴染まない。
江戸時代までは、天皇は権威、将軍が権力、町人は財力と力の分散を図り、安定した社会を作っていた。しかし、権力と権威と財力をすべて明治政府が握り、そのため、腐敗や権力闘争が激化することになる。最後には軍部が支配して、戦争で日本を潰してしまうことになる。明治体制は、大失敗な組織体制であることがハッキリしている。
江戸時代は権力者である武士は貧乏であり、精神性だけで農民や市民を支配していた。
現在も徐々に統制経済や独裁主義的な政治に世界がなってきたことで、日本も同じような方向に向けようとしているように感じるが、それは間違いである。明治ではなく江戸時代に戻る必要があるのだ。
町人の代表者である町年寄りが江戸の町を幕府の意向とは違い、干渉されずに、町人が望む仕組みを作り、お互いが助け合い暮らす町にしたのが江戸時代である。これが理想だ。
町人は幕府から干渉を受けなかった。もちろん、時々、改革と称して商家の贅沢を懲らしめたが、一般の町人には関係がなかった。農本主義がおかしいと商業からも税金を取ろうとした田沼意次が失脚したことで、江戸時代は終わったように感じる。
今の日本の問題は
江戸時代が終わった原因は、幕府に金がなかったことによる。今の政府と同じである。税金の取り方や使い方が歪になると、その政府は、いつか潰れる。しかし、潰れると庶民にも大きな不の影響を与えるので、早く経済成長するモデルに変更する必要があるが、国民は、ジャパン・ファーストと移民モデルを拒否している。
中国は膨張主義になり、アジア諸国を昔の冊封体制に戻す動きをしている。この動きを止めるには、経済成長モデルを取り、余裕ある予算にして、予算の一部を軍事力の増強に向けないといけないが、安倍政権でも移民政策を大胆には取れずに、ジリ貧の状態である。
日本文化の根本を知った日本人が世界に出て、それを世界が受け入れられるような仕組みにして、世界を住みやすい社会にすることが、我々日本人に与えられた使命である。その使命を実行するためにも、早く経済成長モデルを作り、使命を実現するような予算が組める社会に変革しないとダメである。
小手先の金融の量的緩和政策では、そのような経済成長モデルではない。どうか、早く気が付いて欲しいものである。
さあ、どうなりますか?
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