ところが、上階は死んだ母親が現金で買ったため保険に入っていないという。血だらけ全裸で走り回っていたというマッドな息子は無職。損害賠償を求めても対応できるのか。不幸中の幸い、著者の住宅金融公庫特約火災保険は水濡れ損害に対応していた。保険金請求には、まず復旧工事の見積もりが必要だ……。
ここまでまだイントロに過ぎない。これから始まる壮絶な日々。優秀な弁護士の助けで、やっと決着がついたのが事件から3年後だった。不可解と理不尽とその他いっぱいの不幸に翻弄される著者を、まったく他人事と思えないわたしだった(100%じゃないけど)。マンションに住むということは、火事や漏水など他人のせいで起きる事故で、とんでもないとばっちりを受ける危険性があることを忘れてはならない。うちの保険はどうなっていたかな~。
編集長 柴田忠男
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