この政権が説明責任を果たしたことはない
【東京】は1面トップと3面の「文書の全文」、22面23面の「こちら特報部」、25面社会面にも記事。見出しから。
1面
- 首相最側近 関与は?
- 「加計ありき」新文書でさらに
- 文科相「正確性欠く」
- 自民、閉会中審査拒否
- 「丁寧な説明努力」 首相 言行不一致
3面
- 首相と国家観 共通
- 新文書で注目 萩生田官房副長官
22面・23面
- 首相の「説明責任」空虚
- 強引な国会運営 反省の弁なし
- 秘密保護法・安保法でも「丁寧に…」連発
- 実態は…懸念うやむや
- 「真相究明へメディア連携を」
25面
- 官邸圧力にじむ新文書
- 「文科省だけが怖じ気づいている」
uttiiの眼
定番の解説記事「核心」だけは築地市場問題に譲ったが、フルスペックに近い対応。強調されているのは、安倍氏の空言・虚言についての批判。
1面記事は新文書について、「内容が事実なら、首相側近が首相の意向として『加計ありき』で獣医学部新設を求めたことになる」と、批判をにじませつつ、率直で穏当な書き方をしている。
また、「丁寧に説明する努力を積み重ねたい」としているにも関わらず、今回の新文書発見を受けて野党が閉会中審査を要求しても拒否。それを《東京》は首相の「言行不一致」という言葉で責めている。
22面と23面、見開きの「こちら特報部」は、まさしく、その「言行不一致」についての特集になっていて、加計・森友・「共謀罪」を通して、口では「真摯に説明責任を果たしていく」と言いながら、真相究明に努力してこなかった安倍氏。思えば、秘密保護法でも安保法制でも事情は変わらなかった。
最後に紹介されているのは、首都大学東京の堀江孝司教授の言葉。「安倍政権は、個々の政策の支持率は決して高くない。何度も説明責任を約束しながら、果たしたことがない政権に対して、有権者はこれまで以上に厳しい目を注ぐべきではないか」と。
あとがき
以上、いかがでしたでしょうか。
いよいよ致命的な資料が出てきたという感じがします。萩生田氏は形の上では否定しましたが、面会そのものは認めているので、いくつか質問を畳みかければ白状せざるを得なくなるでしょう。白状しないのであれば、ただ「隠している」という印象が広がるだけのことです。松野文科相は「萩生田氏の発言でない内容も含まれている」と言いましたから、同時に「萩生田氏の発言」が含まれていることを確言してしまったことになります。少なくとも、一から十まででっち上げ、ということではないのです。
問題は追及の場がどこになるのかということです。自民党も、一度は、閉会中審査をすると言ったのですから、そうさせるために色々なところから声を上げていかなければならないかも知れませんね。政権が腐敗していたかどうかの重大問題ですから、政治的な主張如何を問わず、誰もがみな望んでしかるべきことがらだと思います。
image by: はぎうだ光一の永田町見聞録