NHKも忖度報道か。「前川証言」のスクープをもみ消した2人の黒幕

 

国民的視点に立つならば、前川氏は日本記者クラブの会見で、実に重大な事実を明かしていたのである。

加計学園に関わる文書の信用性について、私に最初にインタビューを行ったのはNHKです。ですが、その映像はなぜか放送されないままになっております。内部文書の中でも決定的な9月26日の日付付きの文書は朝日新聞が報じる前の夜にNHKが報じていました。しかし核心の部分は黒塗りされてました。これはなぜなのでしょう。

文科省の記者クラブは教育関係の取材が中心になるため、どちらかというと社会部の縄張りだ。政治家の番記者がいない分、権力を批判的に見る記者本来の使命感を保ちやすい

NHKも同様で、問題の文科省文書について朝日とほぼ同時に文書を入手した社会部が朝日新聞の朝刊(5月17日)に出る前日夜の「ニュースチェック11」に意気込んで出稿したが、文書の「官邸の最高レベルが言っていること」の部分が消されて放送された。アナウンサーがそれにふれることもなかった。

前川氏へのインタビュー記事はその後の5月25日、朝日新聞と同日発行の週刊文春に掲載されたが、NHKは最も早くインタビューしたのに、これまで一度として放映していない

取材の早さではNHKの社会部が朝日や文春より、一歩先んじていたようだ。なのに、どういうわけか、NHKはスクープを自らふいにした。なぜなのか。籾井会長が退任したあとのNHKにも、いぜんとして官邸の睨みが利いているということだろうか。

週刊ポスト6月23日号に、キーパーソンとして二人の名前があがっている。

今年4月の人事異動で報道局長になった小池英夫氏。NHK政治部で長く自民党を担当し、現政権とのパイプも太い。

政治部の岩田明子記者安倍首相の信頼が最も厚い記者の一人といわれている。今年4月にはNHK会長賞を受賞し、局内で影響力を増している。

安倍政権との関係を重視する彼ら政治記者が実権を握っているのがNHK報道番組の実情だ。会長の人事や予算などをめぐり政治の介入を受けやすいことから、どうしても政治部の政界人脈を必要とする側面がある。

同誌はNHK報道局記者の次のようなコメントを掲載している。

5月16日の放送直前、小池さんがこんなものは怪文書と同じだといい、問題の部分を黒塗りにして放送するよう指示したそうです。文書を入手した社会部の記者の中には爆弾スクープを不発弾にされたと不満を漏らす者も少なくなかった。

6月19日夜に放映されたNHKの「クローズアップ現代」で、入手した文書の一部、すなわち、萩生田副長官の「総理は『平成30年4月開学』とおしりを切っていた」などと書かれたメモを公開して社会部がためこんだフラストレーションをちょっぴり解消したが、いまだ前川インタビュー映像をストックしたままというのは、どういうことだろう。もはやタイミングがずれてしまったということもあるが、前川氏にしてみれば不審に思うのも、無理はない。

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