お店で食べる鶏肉料理は美味しいのに、自宅で作るとイマイチ…。そんな方、もしかしたら「焼き方」に問題があるのかもしれません。無料メルマガ『おひとりさんが健幸的に食べるシンプル調理の和風レシピ!』の著者で現役板前のgatugatu佐藤さんが今回ご紹介してくださるのは、お肉を美味しく食べるための「最高の焼き加減にする調理法」。これで家でもお店の味が楽しめますよ。
皮パリ! 肉汁ジューシー! 鶏もも肉の黒コショウ焼き
gatugatu佐藤です。あなたは、ベストの焼き加減の「美味しい肉料理」、食べたいですか? そうですか……。では、「鶏肉がジューシーで、皮がパリッと焼ける」最新調理法を伝授します!
鶏肉に限らず、肉類は焼きすぎると硬くなります。食感は、パサパサ、美味しい味付けであっても不味く感じます。それを防ぐには、焼き加減を見極めるしかありません。鶏肉1枚をフライパンで焼く時、多くの方は、早く熱を通そうとフタをします。「しっかり熱を通さないと!」と、つい焼きすぎて硬くなります。が、これを回避する調理法があります。それは、フタをせず焼く方法です。フタをすると、密閉され対流熱が出ます。中の空気が温まり肉内部の温度と関係なく、表面だけが白くなるので、外からではどのくらい熱が通っているのか分かりません。しかし、フタをしない場合、炎からの熱だけで過熱されるので、肉の側面に白とピンクの境い目が肉内部の温度変化として表れます。これを目視で見極めることができ、ベストの焼き加減が可能になります。フタをしないことで、蒸し焼き状態にならず、皮がパリッと肉はジューシーに焼けます。
この調理法でオススメの鶏肉料理が、「鶏もも肉の黒コショウ焼き」です。これ、私が和食店から居酒屋で働くようになって初めて覚えた肉料理です。鶏もも肉に黒コショウと塩を多めにふって、フライパンで焼くだけ。シンプルな調理法なのに素材が活かされて美味しい。その店でも注文の多かった料理のひとつです。黒コショウのスパイシーさが鶏肉の臭みを消してくれ旨味だけを味わえます。鶏肉の旨味を最大限に生かすには焼くのが一番。あれやこれやと手を加えるより単純に「焼く」のが一番いいんですね。それでは! 鶏肉が皮パリ! 肉汁ジューシーになる最新調理法を説明します。
レシピ
【材料】
- 鶏もも肉……250g
- 塩……適量
- 荒挽き黒コショウ……適量
- サラダ油……5cc
- 清酒……少々
- 付け合せサラダ……適量
- レモン……少々
1.鶏もも肉は、皮、身、両面に包丁で切り込みを入れます。
20箇所ほど包丁の先で突き刺します。身の分厚いところは、大きく切り込みを入れて広げます(熱の通りを早くするため)。
2.荒挽きの黒コショウをふります。
まな板に置いたまま、皮全体が黒くなるようにたっぷりふりかけます。周りに飛び散った黒コショウは、身(裏側)の方になすり付けます。
3.フライパンにサラダ油を敷きます。
皮を下にしてフライパンに入れます。それから、強火をつけます。「ジュー」という音がしてきたら、炎の先がフライパンに当らない程度の弱火にして焼いていきます。
【ポイント】
サラダ油を敷いて、鶏肉を入れてから火をつけます。
4.フタはせず、弱火のまま約5分、ジワジワ焼きます(鶏の厚みで時間は変わります)。
鶏肉の側面を見て、生でピンクの部分と熱が通って白くなった部分との境い目が半分くらいまで上がってきたら、裏返します。
5.裏返すタイミングは、皮の焼き色が写真くらいになるのが目安です。
裏面(身の方)も弱火をたもち、ジワジワ焼きます。
6.上下の焼きライン(境い目)がつながったら、鶏肉の周りに酒を少々ふります。
火を止め、フライパンをゆすって酒を鶏肉の身の方だけにからめるようにします。鶏の臭みを抑えて、酒の香りをつけておいしくするためです)。出来上がりです。
7.焼けた鶏肉をまな板に取り出します。
鶏肉が熱いので、割り箸やフォークで押さえつけながら、縦7~8等分に切ります。できるだけ、黒コショウが取れないように切ります。平らなお皿を用意し、サラダを奥側に盛っておきます。
8.切った鶏肉を包丁ですくい上げ、落ちないように手をそえ、お皿の手前に盛ります(熱いので手早く!)。
9.レモンを添え、お好きなドレッシングをサラダにかけて完成です!
鶏肉をレモンになすり付けながら食べて下さい。
「今日は、鶏肉食いてェ!」と思ったら作ってみて下さい! おかずになるし、酒のアテとしても最高の皮パリ! 肉汁ジューシー肉料理です。是非! 挑戦してください。