世界では当たり前。日本も英語を「公用語」にするべき理由

 

このように考えるとき、我々が国としてのサービスや、世界に開かれた国づくりについて考えるとき日本語だけを公用語と規定していいのかという課題に直面します。そして「国語」という概念と「公用語」という概念をまぜこぜにするのではなく、伝統や文化を重んじながらも、人々にとって何が便利なのかという課題に基づいて、公用語を設定するようにしたいものです。冷静に「国語」と「公用語」を分けて制度化するようにしてゆくべきなのです。

 

以前、インドネシアから日本に招いた介護士が正式に日本で働くためには、日本語での認定試験を受けなければならないことが大きな問題となったことがありました。試験で使用されるのは専門用語などがあちこちに使用されている高度な日本語です。

海外からの人材にとって、それは大きなハンディキャップとなるはずです。英語が公用語の一つであるだけで、そんなハードルはずっと低くなります

さらに、資格試験問題などの公の試験やアナウンスをするときに、受験者の多様な国籍などに配慮した公用語の設定があればさらによかったのではないでしょうか。

世界各国の事例に習い、日本でもそろそろ公用語の選定についてしっかりと議論するべき時期にきているのではないでしょうか。そうすれば、世界の叡智をもっと活用できる社会づくりができるようになるのではと思うのです。

 

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【著者】 山久瀬洋二 【発行周期】 ほぼ週刊

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