西日本では、コスモス薬品が勢力を誇っています。宮崎県延岡市が創業の地ということもあり、九州地方に強い地盤を持っています。同地域には過半となる500店以上を展開しています。九州地方から東進を進め、中国地方や四国地方、関西地方にもそれなりの店舗数を構えている状況です。
コスモス薬品は特徴的な出店を行なってきました。自社競合も厭わず小商圏に集中して出店しています。品揃えは食品が強く、食品売上高の構成比は過半を超えます。価格政策ではエブリデイ・ロー・プライス政策を行い、低価格を売りにしています。こうした戦略により、同社が出店している地域では圧倒的な存在感があります。そして、他に付け入る隙を与えないようにしているのです。
コスモス薬品は西日本には店舗数を多く構えていますが、関東や東北、北海道には店舗がなく、東日本は未開の地となっています。ただ、今後において進出していくことが十分考えられます。その場合、東日本においてツルハHDと競合することになります。また、ツルハHDが西日本への出店を強めていく際に、両社の競争が激化していくことが考えられます。
ツルハHDは杏林堂薬局を子会社化することで首位に立ちます。しかし、その地位は安泰ではありません。他の企業が奪取する可能性は十分あります。ドラッグストア業界は戦国時代にあると言えるでしょう。はたして、どの企業が覇者となるのでしょうか。目が離せません。
image by: Wikimedia Commons
『女子大生のハンバーガー店経営物語』
(クリエイションコンサルティング)