まず名前がダメ。「日本ファーストの会」が今すぐやるべきこと

 

日本ファースト最大の欠点

しかし、日本ファーストには、問題もあります。最大の欠点は、「名称」です(「日本ファースト」は、現状「政治団体名」ですが、「政党名」ではありません)。

日本ファースト」という名から真っ先に連想されるのは、トランプ大統領のアメリカ・ファースト」でしょう。世界から見ると、「日本ファースト」という名は、「小池さんは、トランプの弟子なのかな?」と思われます。最低でも、「小池さんは、トランプの大ファンで、こういう名前をつけたのだな」と。

北朝鮮問題でがんばってくれているトランプさん。日本にとっては、現状悪くない大統領だと思います。しかし、世界的にはあまり評判が良くない。特に「パリ協定離脱宣言」で、国際的に孤立しました。ですから、「トランプの弟子」「トランプの大ファン」と思われることは、小池さんにとってよくないことでしょう。

それに「日本ファースト」というのは、それ自体あまりいい印象ではありません。皆さん、ある会社が、「わが社のスローガンは、『わが社ファースト』です。わが社の利益を最優先に考えます!」と宣言したらどうでしょうか? そんな会社から買いたい人はいないでしょう。

「都民ファーストなのだから、国政にいったら『国民ファースト』でしょう」という意見もあるそうです。私は、「日本ファースト」よりも「国民ファースト」の方が、マシだろうと思います。マシですが、「メチャクチャいい名前」とは思いません。

これ、会社でいえば、従業員の幸せを最優先で考える「従業員第1主義と同じでしょう。確かに、従業員にとって、経営者がこういう哲学をもっていることは幸せです。しかし、お客さんにとっては、正直どうでもいいことですね。もちろん、ブラック企業よりも、従業員第1主義の方がマシです。ですが、お客さんとしては、「顧客第1主義であってほしい」ということでしょう。

「では、どういう政党名がいいのだ?」と聞かれると困ってしまいますが…。たとえば、「和の党」というのは、どうでしょうか?「和」という言葉は、保守の心をとらえます。リベラルの人たちには、「和というのは、英語でピース(平和)とかハーモニー(調和)です。和の党は、平和を守ります。行きすぎた新自由主義で生じた貧富の差、地方格差を解消し、調和を取り戻します!」などと言います。ま、今書きながら思いついただけですので…。小池さんは、最適な政党名を考え出すことでしょう。

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