北朝鮮への「制裁強化」。なぜ中露は賛成せざるを得なかったのか

 

新制裁の中身は???

では、新制裁の中身は、どうなっているのでしょうか?

米国がまとめた制裁決議案には、石炭や鉛、海産物の輸出禁止が含まれる。

採択された決議には、北朝鮮からの繊維製品の輸出禁止が含まれ、同国の核開発計画を進めるのに必要な資金源が標的になっている。
(同上)

石炭、鉛、海産物の輸出禁止。繊維の輸出禁止。北がミサイル開発の資金を得るのを難しくしようと。

アメリカは、正しい道を進んでいる

アメリカは03年、大きな過ちを犯しました。そう、イラク戦争を始めた

第1に、イラクには、大量破壊兵器がなかったのに攻撃した。確かにフセインは、悪い独裁者だったでしょう。しかし、イラクには「大量破壊兵器」はなく、「アルカイダとの関係」もなかった。つまり、これらの件で、フセインは「完全にシロ」だったのです。

第2に、国連安保理の許可を得ずに、イラク戦争を始めた。なぜかというと拒否権をもつ常任理事国のフランス、ロシア、中国が戦争に反対していた。それで、アメリカは、安保理を無視して攻めた。これで、アメリカの評判は失墜しました。

しかし、今回アメリカは非常に忍耐強く国連を重視しながら進んでいます。結果、北朝鮮は「世界の孤児」になり、中国、ロシアも徐々に守るのが難しくなってきている。

これからも北朝鮮は、挑発を繰り返すことでしょう。そのたび制裁は、徐々に強化されていきます。歩みは非常に遅く、イライラしますが、それでもアメリカ日本は正しい道を進んでいるのです。

 

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【著者】 北野幸伯 【発行周期】 不定期

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