北朝鮮大使を追放する意外な国々。なぜ国際社会は再び米の味方に?

 

世界の変化は、国連安保理重視の結果

実をいうと、国際世論は、いつも「日米側」にいたわけではありません。6月に欧州のテレビを見ていると、「世界でもっとも孤立している二人の指導者、トランプと金正恩がケンカしている」などと報道されていた。

その論調は、第1に、「金正恩もバカだがトランプも同じぐらいバカ」。第2に、「北朝鮮は遠いから欧州には関係ない」(もちろん、「関係ない」と断言はしていませんでしたが)。

ところが、アメリカは、今までになく「国連安保理重視」になった。

北朝鮮が、挑発行為をする。
→ 国連安保理が非難声明を出す。
→ アメリカ制裁決議案を提出。
→ 中ロが反対し、対案を出す。
→ アメリカ、中ロの意見を入れ修正して再提出
→ 中ロは、自分たちの意見が受け入れられたので賛成せざるを得ない
→ 北朝鮮制裁が強化される。
→ 北朝鮮、また挑発行為を行う。
→ 以下、同じことの繰り返し。しかし制裁は徐々に強化される。

こうして、国際世論は、日米側に徐々に傾き、北朝鮮は完全に孤立。中ロも北を守るのが、ますます難しくなってきている。これは、日米が、「国際世論を味方につけ北朝鮮を孤立させる」「情報戦」「外交戦」を重視した結果です。

 

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【著者】 北野幸伯 【発行周期】 不定期

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