消費増税と残業代ゼロがダメ。いまの安倍政権に足りないもの

 

「希望の党」に期待すること

では、私は「希望の党」に何を期待しているのでしょうか? 私は「安倍総理続投」を願っていますが、すべての政策を支持しているわけではありません。たとえば、

  • 消費税再引き上げ
  • 3K外国人労働者大量受け入れ
  • 残業代ゼロ

などに反対しています。「希望の党」に期待しているのは、これらの政策をやめるよう働きかけてくれること。たとえば、小池さんが消費税再引き上げに消極的な発言をした。すると安倍総理は26日、「再延期の可能性」に言及した。私は「希望の党」に、「消費税再引き上げ反対!を掲げて戦って欲しい。そして、安倍総理には、日本の景気を確実に悪化させる消費税引き上げをやめていただきたい。私が、安倍総理と小池さんに望むのは、こういうことです。

なぜ野党が必要なのか?

私は1990年、モスクワに留学しました。はじめてバスに乗ったときのこと、今でも覚えています。バスの中で、笑っている人がいない。それどころか、話している人もいない。たまに話しても、ひそひそ声で話している。とても違和感があり、「なんなんだ」と思った。しばらくすると、大学の寮で、バルト三国の男性からアドバイスされました。

「いいかい。この国では、注意しなければならないことが二つある。一つは、食堂とか廊下とか、人のいるところで政治の話をしてはいけない。二つ目は、電話で重要な話をしてはいけない。この国は、どこにいても聞かれているからね」。

私は、これを聞いて、なぜ人が「笑えない」のか理解しました。まだ全体主義国家ソ連があった時代です。「一党独裁」。ある人、ある党が絶対権力を持つとロクなことがありません。実際、共産国家の独裁者スターリン、毛沢東、金日成、ポルポトなどは、自国民を大虐殺した。

なぜそうなのでしょうか? 人間には、天使のような清い心と、悪魔のように残酷な心が同居しているということでしょう。悪の心は、普通、法律、世間の目、宗教心などによって表に出てきません。しかし、制限が薄れると、顔を出すようになる。ウソだと思うなら、匿名OKの巨大掲示板をのぞいてみてください。あそこにあるのが、人の心の真実(の一部)です。いろいろな制限があるから、嫌いな上司を殴らない。でも、デスノートがあれば、嫌いな上司の名前を書いてしまうかもしれない。

print
いま読まれてます

  • 消費増税と残業代ゼロがダメ。いまの安倍政権に足りないもの
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け