年金支給75歳案、そもそも受け取る前に死んだら保険料は払い損?

 

もし、この妻が死亡一時金ではなく寡婦年金を貰う事を選択した場合は死亡一時金を貰う権利は消滅する。つまり、寡婦年金か死亡一時金かどちらかを選ぶという事。ただ、例の妻は夫の死亡当時は45歳という若さだから死亡一時金貰った方がいいかもしれないですが、そこは請求者の判断と人それぞれの状況によります^^;。どちらかを選んだ時点で、もう片方の受給権は消滅する。

寡婦年金を貰うとすればいくらの寡婦年金が貰えるのか? 上の例の夫の国民年金保険料を納めた期間が31ヶ月+210ヶ月=241ヶ月あるのでこの期間を使います。厚生年金期間や配偶者の扶養に入って国民年金第3号被保険者の期間等は含まない。

  • 寡婦年金額→779,300円÷480ヶ月×241ヶ月÷4×3=293,455円(月額24,454円)

まあ…60歳から65歳まで貰うと293,455円×5年=1,467,275円となるので、死亡一時金よりは金額としてはお得ではありますね^_^。ただ随分先の話ですが…(笑)。

ちなみに死亡一時金は遺族基礎年金が貰えるならば支給されませんが、寡婦年金は過去に遺族基礎年金を貰っていても貰える年金。ただし、途中で再婚したら遺族年金同様に寡婦年金貰う権利が消滅する。

image by: Shutterstock.com

年金アドバイザーhirokiこの著者の記事一覧

佐賀県出身。1979年生まれ。佐賀大学経済学部卒業。民間企業に勤務しながら、2009年社会保険労務士試験合格。
その翌年に民間企業を退職してから年金相談の現場にて年金相談員を経て統括者を務め、相談員の指導教育に携わってきました。
年金は国民全員に直結するテーマにもかかわらず、とても難解でわかりにくい制度のためその内容や仕組みを一般の方々が学ぶ機会や知る機会がなかなかありません。
私のメルマガの場合、よく事例や数字を多用します。
なぜなら年金の用語は非常に難しく、用語や条文を並べ立ててもイメージが掴みづらいからです。
このメルマガを読んでいれば年金制度の全体の流れが掴めると同時に、事例による年金計算や考え方、年金の歴史や背景なども盛り込みますので気軽に楽しみながら読んでいただけたらと思います。

無料メルマガ好評配信中

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 年金アドバイザーが教える!楽しく学ぶ公的年金講座 』

【著者】 年金アドバイザーhiroki 【発行周期】 不定期配信

print
いま読まれてます

  • 年金支給75歳案、そもそも受け取る前に死んだら保険料は払い損?
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け