世界への警告
しかしながら、アメリカでの薬物依存症の蔓延状態が世界中に拡大する恐れがある、という警告もWHOへの手紙に含まれています。パーデューファーマ社とムンディファーマ社が同じ方法で世界戦略に乗り出しているということです。
現在、最大のターゲット国はカナダです。オピオイド処方量もアメリカに次いで2位となっています。カナダに続いてターゲットとされているのは、オーストラリア、ブラジル、中国、コロンビア、エジプト、メキシコ、フィリピン、シンガポール、韓国、スペイン、などです。
遅ればせながら、最近になって、アメリカでのこのオピオイド処方頻度は減ってきております。依存症治療のためのナロクソンというオピオイド拮抗薬へのアクセスも広がっています。しかしながら、薬物依存症のケアは今後長い年月と膨大なコストがかかるでしょう。
アメリカとカナダのこの苦しみを世界中に広げてはなりません。世界中の医師たちは疼痛ケアについてのガイドラインを作成するにあたって、オピオイド製造会社の侵入をブロックすべきと思います。
文献
Clark, K, Deutch, TE, Kaptur, M et al. Letter from Members of US Congress to WHO Director-General Margaret Chan.
http://katherineclark.house.gov/_cache/files/a577bd3c-29ec-4bb9-bdba-1ca71c784113/mundipharma-letter-signatures.pdf
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