大人の男になることを学ぶ時期
3)14歳~成人まで
「外で活用できる応用ソフトをダウンロード」していく時期
最重要人物…信頼できる親以外の同性の大人、助言者、尊敬できる大人(生きていくための知恵や一人前の男になる教えをもらう)
親から離れて、大人の世界に入りつつあり、どのように生きていこうか、必死で模索していく時期。
親に言えないことを話せたり、親に相談できないことを相談できる同性のよき大人の存在が必要となる。
《この段階で特に大切なこと》
◎視野を、家族から地域社会へと向けること
◎自分の中の葛藤や人生の問題の答えを見いだし、新たなチャレンジや冒険に乗り出していくための能力を得ていくこと
◎同世代の仲間だけで過ごすのではなく、大人と接触し、大人の知恵、助けを借りて学んでいくこと
《こうするといいこと》
◎親は、信頼できる、よき大人と出会えるようにする
親の言うことに耳をかさなくなるので、それに変わる人物、少年を導いてくれる人物と出会えるようにすること。また、見つける手助けをすること、その出会いを邪魔しないこと。
※親以外によき大人の友人がひとりでもいれば、若者が犯罪を犯す確率は大幅に減るという調査報告もあるそうです。
◎熱中できることをさせる
この頃、少年はうちからの力がわきあがってくるので、少年の情熱や精神を奮い立たせるような、創造的で熱中できるものをさせることが大切。これが見つからないと、少年のエネルギーは、行き場所に迷い、危険な遊び、飲酒、ドラッグ、犯罪行為に走る可能性もあるから。
◎親は、見守る
この時期は、男性ホルモンのテストステロンが急激に増え、自分でも抑えがきかず、やや理屈っぽく、落ち着きがなく不機嫌になりがちですが、それは悪い方に向かっているからではなく、新しい自分に生まれ変わろうとしているからでもあるので、その態度に左右されず、温かく見守ることが大切。また、一人の大人として扱うこと。
◎思春期の少年たちは放っておかない
これがいちばん大事! この時期の少年は、いちばん危なっかしい時期でもあるので。どの方向へ向かうか、分かれ道となることが多いので「もう手に負えない」と放っておかず、できるだけ接点を持つようにしていくことが大切。叱るときには、しっかり叱る、悪いことは悪いと教えること、しかしながら子どもが自分で決めたことにはうるさく口出ししないこと。
14歳~成人までの時期は、少年から脱皮して、大人の世界に飛び立つ準備期間でもあるので、いろいろなチャレンジや冒険をすることもありますが、はらはらしつつも応援し支えることが大切なようですね。
という3段階でしたが、現実的にはなかなかむずかしいことでもありますよね。家族のありようが変化してきていると同時に、3段階を経ていく余裕がない場合も多いですしね。
しかしながら、男の子は、今回書いた時期には個人差があるかもしれませんが、「男の子→少年→大人」となっていく過程で、
基本のハードをつくり、
基本ソフトをダウンロードし、
応用ソフトをダウンロードしていく、
という、3段階を経ることが大切らしいと、わかっていただけましたでしょうか?
今回のキーワード
今回のキーワードは、
【男の子は…】ある日突然はない
【女の子は…】ある日突然がくる
男の子の成長は、ある日突然ではなく、段階をへて、一人前の男の大人になっていくのですね。
このようなことから、伝統的な儀式やイニシエーションができあがってきたとも言われており、この3段階は、必要かつ重要なことだと思われます。
私たち大人は、そんな男の子をしっかりと応援し、支えていきましょう~
image by:Shutterstock
『そうだったのか! この違いがわかれば、きっと許せる「男女の違い105」』 より一部抜粋
男女の違いを、様々な年代層への取材などを通じて自ら検証。「105の違い」にまとめました。「105もあるのぉ?」大丈夫です! むずかしいことは書いておりませんし、事例も身近で、読めばきっと、「そうそう」と頷かれることばかりだと思います。楽しみながら読んで、ちょっと実行して……みてくださいね。
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