なぜホンダ創業者・本田宗一郎は、強みもなく頂点に行けたのか?

 

続けます。「それは『才能』があってのことでしょう」という声も聞こえそうです。かの天才と称された本田宗一郎さんの事例をあげます。

本田さんが「ピストンリング」に目を付けて製作しようとした時に、技術の壁にぶち当たりどうしても完成させることができませんでした。そこでどうしたか。浜松高等工業学校(現在の静岡大学工学部)の聴講生として入り3年間金属工学の研究に費やしてやっと壁を破りました。

ここには王道などはなく、あるのは「サントリー」の創業者・鳥井信治郎さんの言う「やってみなはれ」より方法はなく、京セラの稲盛さんでも日本電産の永守さんでも3K(きつい、汚い、危険)の作業現場で人材を育てながら長時間働き抜いて「強者」に変身して行きました。この二人を代表としてあげましたが、永守さんは「経営のコツ」について「やり始めるやり続けるやり通す」と言われているのです。

ここにあるのは「困難なるが故にチャンスがあるということです。困難大歓迎でもあるので勇気をもって「市場、社会」が求めている、まさにそのことを「やり始める。やり続ける。やり通す」にこそ大いなる黎明が訪れるというものなのでしょう。

カッコ良くやる方法なんてありはしないので、たまたまカッコ良く幸運にできたとしても、カッコ悪く知恵と汗とをふり絞ってやり通した者知恵と力」にはやがては敗れるでしょう。だれにでもいつでも機会があるので、容易くなく茨の道において「やり始める。やり続ける。やり通す」人のみが「知識と力」を得るでしょう。

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戦略経営のためには、各業務部門のシステム化が必要です。またその各部門のシステムを、ミッションの実現のために有機的に結合させていかなければなりません。それと同時に正しい戦略経営の知識と知恵を身につけなければなりません。ここでは、よもやま話として基本的なマネジメントの話も併せて紹介します。

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【著者】 浅井良一 【発行周期】 ほぼ週刊

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