【座間9遺体】手口を報じるマスコミが、凶悪犯罪を誘発する皮肉

miyawaki20171108
 

座間市のアパートの一室から男女9人の遺体が見つかった事件が連日のように各メディアで報道されています。私たちは「起きた事実をすべて伝えるのがマスコミの仕事」と当たり前のように受け止めてしまいがちですが、無料メルマガ『マスコミでは言えないこと』の著者でITジャーナリストの宮脇睦(みやわき・あつし)さんは、「それは詭弁で、再犯を誘発する内容を意図的に報じている」と断言。その理由と、悪者扱いされるSNSへの誤解について詳述しています。

座間猟奇犯罪とマスコミ報道とSNSへの誤解

神奈川県座間市で起きたシリアルキラーの案件について。ここまででわかっている問題点を指摘しておきます。それは考えたくもないことですが、今後も起こり得る事案であり、かつ、今日起きても不思議ではないからです。

問題は2点。マスコミ報道とSNSへの誤解です。

まず、マスコミの問題を取りあげます。犯罪を報じることは彼らの仕事でもありますが、猟奇的な事件をその手口とともにつまびらかにすることは再発を誘発します。

ある報道では、犯行現場の階下の住民のインタビューを紹介していましたが、多少の異常な物音や、頻繁なトイレの利用は語りましたが、犯行そのものには気がついていませんでした。また、発覚当初から近隣取材で、異臭が取りあげられましたが、それを警察に通報したという話は伝わってきません。

ここからわかることは、人を殺してもそうはバレないということです。当然のことながら念のため明記しておきますが、人殺しを推奨するものでもなく、むしろそれを究極的に最小化するための一筆啓上です。

残念ながら社会には一定の異常者がいます。むしろ「普通」のほうが虚構という指摘もあり、そちらの方が正しいかも知れません。

不特定多数が参加する社会において、皆がそれなりに快適に暮らすための「妥協点」が常識であり、常識の枠を越えたものを隔離なり、排除なりをするために編み出されたのが法律とも言えます。

だから、護憲信者のような脳内お花畑が現出するなら、武力どころか法律すら要らないことでしょう。しかし、現実はそうではありません。

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