SNSも同じ。SNSに問題があるのではなく、SNSを使う側に問題がある。これだけのことであり、同時にここに立ち、啓発と警告を繰り返さない限り、同種の事件は頻発することになるでしょう。
残酷すぎる事件につき、詳細には踏み込みませんが、被害者のなかには未成年や学生もいました。時代性からみて、その多くが「スマホ」によりSNSを利用していたとみるべきでしょう。
スマホにはGPSによる追跡機能を搭載でき、保護者や関係者により居所を追跡することが可能となります。また、とりわけ学生が、夕方どころか夜が明けても帰宅せず、スマホで連絡がとれないとなれば「事件性」を疑うべきですが、ここへの対応はどうだったのか。
実際、事件が発覚したのは、妹御と連絡が取れなくなった兄の「捜索」によります。
事件が発覚してからの警察捜査で、スマホの通信記録、位置情報などが特定されています。1人2人ならばともかく、未成年だけで少なくない数の被害者が出ています。
「子供が夜になっても帰ってこない状況は異常」
というコンセンサスが社会で共有されていたならば、被害の拡大は防げたのではないかと考えずにいられません。
いまどきの子供は、家族は違う。無断外泊もあれば、子供にだって人権があるから好きにさせておくべきだ。そして子供だってSNSをやる時代…それは本当でしょうか。
SNSには賢者も変態もいます。だとしたときに、一定の「規制」を用意してあげることも大人の責任と愛情ではないでしょうか。自動車が普及したからと、幼稚園児に運転免許は与えません。もちろん、どんな規制をかけ、手段を講じても子供は悪さをするものです。しかし、それは「野放し」の言い訳にはなりません。
まるで「SNS」を悪役にすることで、安心のラビリンスに閉じこもっていますが、それは誤解です。SNSは道具に過ぎません。
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