TVCMやチラシなどの通販で、ダイソンのクリーナーが驚きの安さで売られていることがあります。電器店などと比べると、価格の差は数万円になることも。なぜこのような現象が生じるのでしょうか。メルマガ『旬刊!ブログで言えない家電の話【神原サリーとゆかいな仲間たち】』の著者のひとりで家電コンシェルジュの神原サリーさんが、その驚くべきカラクリを解説してくれました。
通販モデルのダイソンはなぜそんなに安い?~そのからくりとは
先日、懇意にしている方からこんな相談を受けました。
添付しているジャパネットの掃除機のチラシが気になっています。ジャパネットで売られているダイソンと、電器屋さんで売られてる8万円くらいのダイソンは、どのくらい違うのかがわからないのです。どんな差があるのか、教えてくださいませんか?
これって、ジャパネットに限らずショップチャンネルバージョンも含め、気になっているという人が多いのではないでしょうか。だいたいのところはわかっていましたが、せっかくなのできちんと説明するために、詳細に内容を調べて下記のようにお返事しました。
お尋ねの件、同じ製品が安くなっているわけではありません。ちゃんとからくりがあります。でも、ダイソンのコードレススティッククリーナーは見た目がどれも似ているので一般の方にはわかりませんよね。
こちらはタイトルの下にあるように<DC62WH ENT SV>となっています。型番からいうと、
- DC45:2012年
- DC62:2013年
- DC74:2014年
- V6 :2015年
- V8 :2016年
- V7 :2017年(V6とV8のエッセンスを取り入れたモデル)
ダイソンのコードレススティックのこれまでの歴史をまとめるとこんな感じになります。ちなみに、昨年登場したV8が現況のフラグシップモデルで、今年のV7は数字のとおり、V6とV8のエッセンスを取り入れたモデルになります。
そしてダイソンのウェブサイトを見てみるとV6以降しか販売しておらず、「DC●●」というのは存在しません。
つまり、このジャパネットモデルはV6の2世代前のモデル(2013年版DC62)をもとにして、本体カラーとヘッド(の幅)のみ、オリジナルモデルとして作り直したものといえます。ある意味、在庫処分に近いかもしれません。