メディアの劣化が露呈した、「寝屋川監禁死事件」報道の問題点

寝屋川 監禁死 精神疾患 統合失調症 引地達也
 

まだ記憶に新しい「寝屋川監禁死事件」について発覚した当初、各メディアは約15年間も監禁状態にあったこと、死因は凍死で発見時19kgしかなかったこと、そして「両親が統合失調症の娘が暴れることに悩み、監禁した」とセンセーショナルに報道しました。メルマガ 『ジャーナリスティックなやさしい未来』の著者で精神障害や福祉関係に詳しいジャーナリストの引地達也さんは、「これらの報道は警察の捜査に基づいたものだが、精神疾患や統合失調症への正しい理解を歪めることになりかねない」と警鐘を鳴らしています。

寝屋川の女性衰弱死事件で伝わる「精神疾患」の問題

大阪府寝屋川市の住宅で33歳の女性が衰弱死した事件は、女性の両親が精神疾患を理由に自宅内のプレハブ小屋に隔離し十分な食事も与えなかったことなどが捜査関係者らへの取材の結果として報じられている。日本社会において大人が19キロの体重で衰弱死することに驚きが広がる一方で、「隔離」の理由となった「疾患の報じられ方には、社会をミスリードする可能性を危惧してしまう。

事件発覚からの新聞報道は、捜査関係者への取材が中心で、女性が死亡するに至った両親の容疑事実を固めるための供述、その周辺情報が繰り返されるばかりで、死亡した女性がどのような病気であり発症の原因などの情報は皆無だ。その情報の不足さは結局、「精神疾患」「統合失調症へのネガティブイメージを助長してしまうことにつながってしまいそうで、怖い。

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