年金支給を70歳超えまで繰り下げた人は、いくら得をするのか?

 

ちなみにこの年金の繰り下げをしてる人は受給者の2%もいないんですよ^^;。やっぱり貰えるようになったらさっさと貰いたいという人がほとんどというわけですね。いろいろ例外もあるし…。

まあ、今後も高齢者雇用が拡大していってますので、収入があるうちは年金を貰わずに繰り下げして年金を増やしていくというのも手なのかなと思います。ただ、やはり健康維持も大事ですよね。平均寿命は男子約81歳で女子は約87歳とかなり長生きな日本ですが、健康寿命男子71歳女子は74歳くらいであります。

というわけで、今回の年金の繰り下げの70歳超え(5年を超えても更に増額できる)が、どういう取り扱いになるかは動向を見守りましょう。

余談ですが、例えば70歳から繰り下げ増額した年金を貰い始めた以後に死亡しても繰り下げ待機中に貰わなかった年金は未支給年金にはならない。あくまで繰り下げ待機中に亡くなった場合に繰り下げ増額しなかったものとして、過去最大5年間の間に貰わなかった本来の年金を一定の遺族に未支給年金として支給しようというもの。

※追記

繰り下げ待機中に遺族年金や障害年金の受給権を持った場合はそれ以降は繰り下げ出来ません。だから65歳時点で元々これらの受給権を持ってる人は繰り下げ対象外。ただし、障害基礎年金のみの受給権者であれば、老齢厚生年金のみは繰り下げできる。

ところで仮に自分が年金の繰り下げ待機中に老齢厚生年金受給権者である配偶者が死亡した場合は、死亡日時点が遺族厚生年金の受給権発生日になるのでそれ以降の繰り下げ増額は不可になる。

また、繰り下げは1ヶ月遅らせるごとに0.7%増えますが、最低でも66歳到達日(誕生日の前日)までは遅らせないといけない。つまり65歳から最低でも1年は待つ必要がある。例えば、65歳10ヶ月で10ヶ月分の繰り下げ増額分を請求して貰うというのは不可。

年金の繰下げ(日本年金機構)
亡くなった受給者の年金は誰が貰う?「未支給年金」の受け取り方(まぐまぐニュース参考記事)

image by: Shutterstock.com

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