なぜ中学受験で第1志望に落ちた子が、その後の人生で輝いたのか

 

私は、先に書いたように、多くの先生方にほめてもらいながら6年間を過ごしました

中2のときには、英語スピーチコンテストで学年3位。

高1の6月には、英検2級に合格して表彰。

高3のときには、読書感想文コンテストで最優秀賞。

そして、先生方への感謝と尊敬の念も高まりました

これは、自慢でもなんでもありません。

第2志望校、第3志望校に入学することになり、やや落胆気味の子どもたちの未来にも同じようなチャンスが広がっています

もし第1志望に進学したらかなわないかもしれない多くのチャンスが、待っています。

私は、私の事実を書くことで、それを伝えたいのです。

自己の重要感を得ることは、何にもまして、成長のエネルギー源となります。

今や世界の誰もが知っている名著『人を動かす』の著者、デール・カーネギーは、その中で、心理学者ウィリアム・ジェームズの言を紹介しています。

人間の持つ性情のうちで最も強いものは、他人に認められることを渇望する気持ちである

そして、こう続けています。

ここで、ジェームズが希望するとか要望するとか、待望するとかいうなまぬるいことばを使わず、あえて渇望するといっていることに注意されたい。これこそ人間の心を絶えずゆさぶっている焼けつくような渇きである

この、他者に認めてもらいたいという気持ちが充足され、自己の重要感が得られたとき人は変わるのです。

私がもし、今から33年前の2月、第1志望の中学校に合格していたとしたら……重要感を満たされる機会が減り、不満を抱きながらの中高生活を送る結果になったかもしれません。

そして、早稲田大学に入学することもなく、まったく別の人生を送ることになったかもしれません。

中学入試は、たしかに、人生の転機です。

しかし、第1志望に受かることがイコール最高の転機であるとは言いきれないのです。

そうそう、もう1つ。この故事成語を知っていますか。

人間万事塞翁が馬

もともとの意味は、ググってみてください。

要するに、人間(じんかん=人の世)では、あるできごとの価値がいつ逆転するか分からないから必要以上に喜んだり悲しんだりしないほうがよいという話です。

ぜひ、前向きに

明るい未来が、きっと、待っていますから!!

(この文章は、2009年に配信したメルマガの内容に一部加筆したものです)

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