リッツ・カールトンに学べ。社員の意識を変えるクレドを活用せよ

 

クレドの活用法

まず、クレドは「経営理念」や「ミッション」と、どんな違いがあるのでしょうか。似たようなもののように感じられますね。しかし、同じではありません。

クレドは、あくまで「経営理念ミッションに基づくものです。クレドが先にあるわけではありません。もちろん、経営理念やミッションとの一貫性があるのは当然です。それを分かったうえで、クレドを活用する必要があります。

では、どうすればクレドを従業員の皆さんに浸透させ、実行してもらうことができるでしょう。例えば「私は、いつもお客様に楽しさを提供します」といったクレドがあったとします。この場合、さらに次のようなことを、具体的に考えると良いです。

  • なぜ、お客様に楽しさを提供すると良いのか。
  • 楽しさとは、具体的にはどんなことか。
  • 「いつも」提供するにはどうしたらいいか。
  • 「どういう方法で」提供することができるか。
  • いくつかの具体的なシーンをあげられるか。

これらを考えたら、クレドごとに1枚の用紙にまとめるといいでしょう。そうすれば、「指針」にもとづく、より具体的な行動を表していくことが出来ます。ただし、これは経営者一人で考えてはいけません。従業員の皆さんで話し合って決めることです。その過程で、全員揃ってクレドの共通理解がなされていきます。

とはいえ、これでもクレドの活用は、まだ十分ではありません。さらに大事なことは、クレドを浸透させることです。そのためには、どうしたら良いでしょう。一つの方法としては、「クレド発表会」を開くことです。定期的に全員が集まって、「具体的な行動を発表しあいます。行った行動が、どの「クレド」に対応しているのか、お互いに述べ合うのです。そのことによって、全員がクレドを意識して行動するようになります。このようにすれば、クレドが自分のものに、そしてお店のものになっていくのではないでしょうか。

■今日のツボ■

  • 「クレド」は、企業や商店の「行動指針」である。
  • 「クレド」は、皆で話し合って、より具体的なものにする。
  • 「クレド」を浸透させるには、「クレド発表会」を行うと良い。

image by: The Ritz-Carlton, Tokyo - Home | Facebook

梅本泰則この著者の記事一覧

ワン・トゥー・ワンコンサルティング代表。スポーツ用品業界での経験と知識を生かし、業界に特化したコンサルティング活動を続ける。
スポーツ用品業界在籍33年の経営コンサルタントが、スポーツショップの業績向上法について熱く語ります。スポーツショップのために書かれた、日本初のメルマガです。ここには、あなたのお店がかかえている問題を解決するヒントがいっぱいです。

無料メルマガ好評配信中

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 がんばれスポーツショップ。業績向上、100のツボ! 』

【著者】 梅本泰則 【発行周期】 週刊

print
いま読まれてます

  • リッツ・カールトンに学べ。社員の意識を変えるクレドを活用せよ
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け