クレドの活用法
まず、クレドは「経営理念」や「ミッション」と、どんな違いがあるのでしょうか。似たようなもののように感じられますね。しかし、同じではありません。
クレドは、あくまで「経営理念」や「ミッション」に基づくものです。クレドが先にあるわけではありません。もちろん、経営理念やミッションとの一貫性があるのは当然です。それを分かったうえで、クレドを活用する必要があります。
では、どうすればクレドを従業員の皆さんに浸透させ、実行してもらうことができるでしょう。例えば「私は、いつもお客様に楽しさを提供します」といったクレドがあったとします。この場合、さらに次のようなことを、具体的に考えると良いです。
- なぜ、お客様に楽しさを提供すると良いのか。
- 楽しさとは、具体的にはどんなことか。
- 「いつも」提供するにはどうしたらいいか。
- 「どういう方法で」提供することができるか。
- いくつかの具体的なシーンをあげられるか。
これらを考えたら、クレドごとに1枚の用紙にまとめるといいでしょう。そうすれば、「指針」にもとづく、より具体的な行動を表していくことが出来ます。ただし、これは経営者一人で考えてはいけません。従業員の皆さんで話し合って、決めることです。その過程で、全員揃ってクレドの共通理解がなされていきます。
とはいえ、これでもクレドの活用は、まだ十分ではありません。さらに大事なことは、クレドを浸透させることです。そのためには、どうしたら良いでしょう。一つの方法としては、「クレド発表会」を開くことです。定期的に全員が集まって、「具体的な行動」を発表しあいます。行った行動が、どの「クレド」に対応しているのか、お互いに述べ合うのです。そのことによって、全員が「クレド」を意識して行動するようになります。このようにすれば、クレドが自分のものに、そしてお店のものになっていくのではないでしょうか。
■今日のツボ■
- 「クレド」は、企業や商店の「行動指針」である。
- 「クレド」は、皆で話し合って、より具体的なものにする。
- 「クレド」を浸透させるには、「クレド発表会」を行うと良い。
image by: The Ritz-Carlton, Tokyo - Home | Facebook