3.子どもに成功体験を
最後のポイントは、話を聞いたことに対して“成功体験”を持たせてあげること。最終的に狙った結果が出たかどうかに関係なく、子どもが大人の話を聞こうとしたこと・大人の話に応えようとしたことについて、成功体験と感じられるようにしてあげましょう。
先ほどの例で言えば、「早く・上手に片付けられたか」の結果の良否だけに気をとられず、「大人の話を聞いたこと」「大人の話に応えて、片付けようと行動を起こしたこと」を認めて成功体験にしてあげる、が大切です。
「お。ご飯の時間が近くなったら、リクはオモチャを片付け始めたぞ! お部屋がキレイになって、助かるなぁ~。リクがパパの話を分かってくれて、パパ、嬉しいな!」
─こう言ってあげられれば、子どもには「パパの話を聞いて、その話に応えたことで、パパを助け、喜ばせることができた!」との成功体験を得ます。
3つのポイントを押さえたコミュニケーションを続けていれば、子どもはやがて、大人の話をしっかり聞けるようになりますよ。
もちろん、最初は「自分の言いたいことは話すけど、大人の話は聞かない」状態かも知れません。ですが、「聞かない」ことは主体性の表れ。まずは喜びましょう。これまでは「話を聞かぬろくでなし、ダメ息子・ダメ娘」と思っていたものが、「自主性あふれる、将来が楽しみな子」と分かれば、大人の側の心境の違いも大きいですよね(笑)。
大人の側が根気よく適切なコミュニケーションを続けていれば、きっと子どもは伸びてきます。いちばん重要なのは、大人が子どもを信じる気持ちと待つ勇気。ぜひ、心の片隅に留めておいてくださいね!
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