ありとあらゆる場面や状況に関して、一つずつ、信頼してもらえるような関係性を作るために、勉強や練習をしていくんですね。「ここまでやればOK」というものでもないので、だからこそ接客は一生勉強なんです。
しかし、これがうまくできた時、お客様との信頼関係が築けた時は、本当にお互いに楽しい接客になります。自分の提案する商品は、進んで買ってもらえますし、購入してくれたお客様も、とても満足してくれます。その後も何度も来店してくれるようになり、その度に仲良くなっていって、長いお付き合いができるようになっていきます。
だから、販売員が本当に考えなければいけないのは、「声をかけられたくないお客様にどう対応するか」という手段のことだけではなく、まず「目指すべき接客はどういう接客か」という目的の部分なんですね。この本質を理解していないと、どんな声かけをするかといった手段の部分ばかりに目がいってしまい、その時代ごとに変化していくお客様に対応できなくなり、また同じように手段を探すことになります。
接客には、小手先のテクニックも必要ですし、もっと奥深いコミュニケーションの取り方も必要です。でも何より先に、「自分たちが目指す接客は何なのか?」「お客様とどんな関係でいたいのか?」といった、目的を考えましょう。その上で必要な手段を知っていくことで、初めてお客様に満足してもらえる接客が生まれます。
今日のおさらいです。
- 「声をかけられたくないお客様にどう対応するか?」という手段にばかり目を向けるのではなく、「どんな関係性が築ければお客様はそう思わなくなるのか」といった、目的の部分をしっかり考える。
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