「女性専用車両」トラブル急増。逆差別を主張する男性の言い分

 

1人の男性は、年齢の壁で再就職に苦しんだ経験から、10年前から年齢差別の解消を求める活動に取り組んでいたそうです。そんなある日、女性専用車両を知り「自分は絶対に痴漢をしないのに」と憤った。「クオータ制」(議員・閣僚などの一定数を女性に割り当てる制度)にも反対。

「マイノリティーが強くなりすぎ、マジョリティーが差別されている」と、男性は訴えます。

もう1人の男性は障害があり、子どもの頃にいじめに遭った。

「女子は守らないといけないと洗脳されてきた。でも、男性として優遇されたことはなく冷遇ばかりだ」。

……気の利いた言葉が見つかりません。ただ、こういった構図は生活保護受給者へのバッシングでも見られます。

しんどい思いをした人が、自分より優遇されている人を批判する。

結局のところ、そもそもの問題はそれをなおざりにしてきた”であり、“のある人たちの責任なわけです。

女性専用車両は、一向になくならない痴漢被害から女性を守るために作られた痴漢シェルター」です。

でも、女性専用車両を作らなくても、痴漢が見過ごされない環境を作るという方法もあったと思うのです。

殺人的な通勤ラッシュで痴漢は多発する。えん罪も起きる。だったら通勤ラッシュをなくすための方策を考える。

例えば、フレックスタイムやテレワークを企業に徹底させるだけでも、ずいぶんと違うはずです。

えん罪から守るためには、もっと監視カメラを設置し、

痴漢です!」⇒「加害者決定!」

じゃなく、

痴漢です!」⇒被害者からの証言周りの人の証言カメラの分析など、行なえばいい。

さらに、「痴漢にあっても言えない」とする女性が(これはホントに言えません。学生時代は私も恐くて言えなかった。今だった即「ぎゃー」と叫びます!笑)、スマホの操作で簡単に悲鳴をあげられるアプリ(実際にあります)を、Suicaとセットにするとか、いくらでも対策は考えられます。

こうやってひとつひとつを切り取って考えていくと、今の日本の不寛容社会の根底に潜む問題が垣間見え、「他人事感満載のメディアの報じ方に、ある種のフラストレーションがたまってくるのです。

image by: estherpoon / Shutterstock.com

※本記事は有料メルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』2018年5月2日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

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デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』(2018年5月2日号)より一部抜粋

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