売っている販売員は、そのストーリーの情報を得るために、必ず行動します。上司や製作に携わる人たちに質問をして、想いや苦労を聞くこともあります。使われている素材が作られる方法を調べて、素材ひとつのこだわりについても学びます。商品の成り立ちなど、歴史を調べて、なぜ、今この商品が世に出ているかも考えます。中には、誰が作っているのかを聞いたり、調べたりして、直接話を聞きに行く人だっています。
本気であればあるほど、一般的な商品知識では収まらない、ストーリーを知り、それをお客様に伝えられるようにしているのです。
読者の皆さんも経験があるかもしれません。テレビ番組などで、新商品の開発秘話みたいな番組を見たことがありませんか? その開発秘話を見て、思わず欲しくなってしまったなんてことはありませんか? あれも、同じようにストーリーを伝えているからこそ、人の心を動かすし、欲しくなるのです。
もし、その番組が、ただ商品の素材や、機能説明ばかりだったとしたら。欲しいと思う気持ちに、大きな違いが出てくると思いませんか?
素材や機能といった商品知識も大切です。しかし、それらは極端に言えば、カタログなどの情報でまかなえるものでもあります。販売員や営業マンが伝えるべき情報は、そのもっと奥深い情報ではないでしょうか。
本当の意味で、商品を知っているとはどういうことか? ぜひ考えてみてください。
今日のおさらいです。
- 商品の表面的な知識だけではなく、ストーリーを知り、お客様に伝える。
image by: Shutterstock.com
ページ: 1 2