ファミレスの勢いが止まらない。ガストを筆頭に各社が復活の兆し

 

各社主力ブランドの現在の国内店舗数は以下の通りです。

【現在の国内店舗数】

  • ガスト:約1,370店
  • サイゼリヤ:約1,080店
  • ジョイフル:約790店
  • ココス:約580店
  • デニーズ:約370店
  • ロイヤルホスト:約220店

各社の17年度における12年度からの売上高増減率は以下の通りです。

【17年度における12年度からの売上高増減率】

  • すかいらーく:9%増
  • サイゼリヤ:42%増
  • セブン&アイ・フードシステムズ:3%増
  • ジョイフル:12%増
  • ロイヤルホールディングス:10%増
  • ココスジャパン:2%増

すかいらーくの17年度における12年度からの売上高増減率は9%増でした。すかいらーくの強みは様々な飲食店ブランドを抱えていることにあります。現在、3,000店を超える店舗を展開しており、ファミレス「ガスト」および「ジョナサン」、中華レストラン「バーミヤン」、和食レストラン「夢庵」などあらゆる分野の飲食店があります。

すかいらーくの主力は、全店舗の4割強にあたる約1,370店を国内で展開するガストです。599円(税抜、以下同)の「チーズINハンバーグ」や449円の「ハンバーグステーキ」などの洋食メニューが人気です。チーズINハンバーグを定期的に期間限定で399円に値下げするなど低価格販売を売りにしています。1992年に1号店を出店し、11年後の03年に1,000店を達成しました。消費者の節約志向が続くなか、低価格路線が支持を集めています。

サイゼリヤの17年度における12年度からの売上高増減率は42%増でした。サイゼリヤはコスパが良いことで人気を博しています。277円の「ミラノ風ドリア」や277円の「ペペロンチーノ」など低価格のメニューが豊富です。国内では約1,080店を展開し、5割強が関東にあります。中国を中心に海外でも出店を進めており、18年2月末時点で375店を展開しています。

セブン&アイ・フードシステムズの17年度における12年度からの売上高増減率は3%増でした。全店舗の5割にあたる約370店を国内で展開するデニーズは「デニーズオムライス」(799円)や「ハンバーグカレードリア」(799円)などの洋食メニューが人気です。ファミレスの中ではやや高めの価格設定です。関東と中部を中心に出店しています。

ジョイフルの17年度における12年度からの売上高増減率は12%増でした。ジョイフルは九州を中心に約790店を国内で展開しています。低価格が売りで、一例として、日替わりのハンバーグ定食「日替りランチ」が459円、「チキンドリア」が459円となっています。

ロイヤルホールディングス外食事業の17年度における12年度からの売上高増減率は10%増でした。主力のロイヤルホストを国内で約220店展開しています。「黒×黒ハンバーグ 190gレギュラー」(1,180円)や「ロイヤルアンガスサーロインステーキ」(225g/2,480円)などの洋食メニューが人気です。ファミレスの中では高めの価格設定です。

ココスジャパンの17年度における12年度からの売上高増減率は2%増でした。ココスを国内で約580店展開しています。「ココスのハンバーグ」(690円)や「ビーフハンバーグステーキ」(690円)などの洋食メニューが人気です。ファミレスの中では中価格帯です。

景気回復感が強まるなか、ファミレス各社が気勢を揚げています。牛丼チェーンや回転ずしチェーンなどが台頭したことで一時は元気がなかったファミレス業界ですが、ここにきて再び勢力拡大競争を繰り広げています。今後の展開に注目が集まりそうです。

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東京MXテレビ『バラいろダンディ』に出演、東洋経済オンライン『マクドナルドができていない「基本中の基本」』を寄稿、テレビ東京『たけしのニッポンのミカタ!スペシャル「並ぶ場所にはワケがある!行列からニッポンが見えるSP」』を監修した、店舗経営コンサルタント・佐藤昌司が発行するメルマガです。店舗経営や商売、ビジネスなどに役立つ情報を配信しています。

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【著者】 佐藤昌司 【発行周期】 ほぼ日刊

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