掃除をしてみると会社の本質が分かる
なぜ掃除をすると、会社や経営が良くなるのでしょう。それは、掃除という作業を通じて会社のかかえる問題が見えてくるからです。例えば
- 社員同士のコミュニケーションがうまく行っていない
- 社長の思いや考えが社員に伝わっていない
- 社長のリーダーシップが足りない
- 社員から改善する風土がない
- 今までのやり方で良いと思い込んでしまっている
- 商品管理がまずくてムダが発生している
- 経営計画書を活用していない
といったことです。
「そうじの力」は、コンサルティングにあたって、経営計画書を作るとか、改善提案制度を設けるということを大上段には構えません。社員全員で整理、整頓や掃除を続けることで少しづつ会社が抱える問題点をあぶりだしていきます。
経営者自身に問題がある場合も多いです。例えば、社長の机の上や周りには書類や荷物が積み重ねられ、引き出しの中もごちゃごちゃという会社があります。まずは、この社長の「癖」を直していかなくてはなりません。徹底的に整理整頓をして、机の上や周りには何も置かれていない状態にします。また、社長の席と社員とが壁で仕切られていたら、それを取り除きます。
そんな簡単な作業をするだけで、社員に変化が出始めるのです。社長が率先する姿をみて、社員にやる気が出るからでしょう。また、社長と社員との会話が弾むようになり、仕事がスムーズに回るようにもなります。
次は、社員全員で倉庫整理です。作業が進んでいくと、商品棚や床も塗り替えることになります。他人に見てもらいたくなるほど奇麗で明るい倉庫になってしまいますから、驚きです。社員の顔写真を貼った「ウエルカムボード」までが、倉庫の入り口に掲げられます。すると、不良在庫がなくなっていくばかりでなく、自発的に在庫管理のルールが徹底されていくのです。今月入った新入社員でも、どこに何があるか分かります。そうなれば、以前よりも利益が増えていくのは当然です。