掃除が成功するためのポイント
「そうじの力」では、こうした現場に即した提案と実行を通じて会社の本質的な問題を解決していっています。
裸足で歩ける現場を実現した工務店の事例、バスの洗車を「全社員」で行うようになったバス会社の事例、赤ちゃんでもはい回れる工場をめざす中小企業の事例など、多くの成功事例がいっぱいです。
ただし、そうじの「力」を発揮するには3つのポイントがあると小早社長は言います。それは、
- 社長が一緒に「そうじ」をする
- 組織として取り組む
- そうじの時間を確保する
ということです。逆に言えば、このポイントを外せば失敗します。つまり、社長は社員のやることを見ているだけではダメで社員と一緒に「そうじ」をすることが大切です。それによって、社長の本気度が社員に伝わりますし社員もやる気になります。
また、組織として取り組むには、実行チームを作ったり制度や決まりを設けることが必要です。掃除を実行するための環境づくりということでしょう。そして、どの会社でもそうですが、誰もが忙しいです。その忙しい中で、定期的な掃除時間を少しでも確保する工夫が要ります。そうしないと、掃除が続きません。さらに言えば、チームを作ることで、社員が育ちます。自立した行動ができるようになるのです。そのことで、当然会社の力がついていきます。
そして、最後に小早社長は言いました。最初に「そうじ」の目的をはっきりさせることだと。また、皆が楽しんでやることも重要だとも。「そうじ」を始めると、ここが汚いとか、ここが乱れているとか、ダメ出しをするメンバーが出てきます。そうなると掃除が楽しくなくなるので、その場合は「改善のネタが見つかった」と喜ぶことです。
このように、ツボをおさえて「そうじ」を行えば、きっと良い会社になっていくことでしょう。いかがですか。たかが掃除と、バカにしてはいけません。「そうじの力」の話は、掃除ではなく経営の本質にかかわることです。くれぐれも掃除を上手に活用しましょう。
■今日のツボ■
- 「そうじの力」は掃除で経営改善を行う会社である。
- 掃除を行えば、会社の本質的な問題が見えてくる。
- 掃除を成功させるには3つのポイントがある。
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