日本語試験の導入を
以前にも書きましたが、ロシア人と3K労働者、3K移民の対立は、居住権の取得に「ロシア語」「ロシア史」「ロシア法」のテストを必須にした後、沈静化しました。それで、日本でも、少なくとも仕事で来る人たちは、「日本語テスト」を必須にすべきだと思います。
※ 結婚してくる人たちに関しては、「日本語が話せないから」という理由で家族を引き離すことはできないでしょう。たとえば男性が日本人、奥さんアメリカ人で日本語ができない。それでも、もちろん受け入れるべきですね。その場合、彼女がきちんと日本語が話せるようになるよう、サポートすることが必要。実際、サポートする仕組みは、すでにあるようですが。
どんどん話がそれていきますが、この件に関するメールをご紹介しましょう。Oさまからのメール。
北野様
こんばんは。いつもモスクワでメルマガを読んでいます。
ロシア語の試験とロシアの歴史の試験が始まったと書いてありましたが、ロシアの法律のテストもあります。私はロシア人との国際結婚ですので、ロシア語の試験、ロシアの歴史、ロシアの法律のテストを受けました。国際結婚でも労働者と同じです。試験は簡単でしたが、移民局のシステムが非常に大変でした。
まず、私の自宅から移民局まで片道100km離れています。書類を提出する前日に翌日の予約を移民局へ行ってとらなければなりません。夫の仕事が休みの日しか行けないため、土曜日に予約へ行き、日曜日に書類を出すということを繰り返し、9回目にして書類が受理されました。2か月かかりました。
その後、半年の審査期間を経て一時居住権を取得できるのですが、移民局の作業が遅くて、結局8か月待って取得できました。その間、90日間でビザが切れるため、日本とモスクワを往復しました。
日本も日本語のテストと日本の法律(ゴミの出し方などの生活の決まりなど)のテストを日本語で出題するべきだと思います。
モスクワに住む前に外国人児童に日本語を教える仕事をしていました。私がその仕事を始めた2012年ごろは、出稼ぎで日本へ来た両親の生活が落ち着き、自国に置いてきた我が子を日本へ呼び寄せる形が多かったです。そのため、両親は日本語がよくでき、子供は日本語が分からないという状態でした。
しかし、2015年になると、両親も子供も日本語が分からないけれども、一か八か日本へ行ってみようという家族が増えてきました。そして、日本語が分かるようになってきた子供たちに訊いてみると、中国では「日本で楽に暮らす方法」というような本がバカ売れしているということでした。それを読んで日本へ来たという子がいました。この話を聞いた時、日本語の試験をした方がいいなあと思いました。
これからもメルマガを楽しみにしています。そして、いつかモスクワ市内でばったり会える日があるかなあと思っています。
いかがでしょうか? 3K労働者、3K移民の問題は、本当に重大です。アメリカでも欧州でも大問題になっている。それで、「アメリカとメキシコの国境に万里の長城をつくる!」と宣言したトランプのような男がアメリカの大統領になる。
日本政府は、善悪吟味せず、何でもかんでも欧米の真似をしますが、もう少し欧米の悲惨な現状を勉強した方がいいと思います。
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