シダックスが「カラオケ館」に事業売却、業界勢力図はどうなる?

 

まさに「戦国時代」の様相、ライバル店の業績と戦略は?

「カラオケ館」と「シダックス」を擁することになったB&Vですが、同社以外のカラオケ運営企業も虎視眈々と勢力拡大の機会を狙っています。

カラオケ本舗まねきねこ

「カラオケ本舗まねきねこ」を展開するコシダカホールディングスの17年度(17年8月期)のカラオケ事業売上高は前年比7.1%増の296億円と好調です。まねきねこは郊外を中心に全国に現在約510店を展開しています。料金の安さを売りとしています。また、多くの店舗で飲食物の持ち込みが可能です。

同社は、日本初と言われる一人カラオケ専門店ワンカラ」の展開を11年から始めたほか、まねきねこでは一人カラオケ専用の料金体系を導入するなど、斬新な試みを打ち出すことでも知られています。近年増えている一人カラオケの需要を積極的に取り込んでいく考えです。

ビッグエコー

「ビッグエコー」を展開する第一興商の17年度(18年3月期)のカラオケ事業売上高は前年比6.6%増の610億円と好調です。ビッグエコーは繁華街を中心に出店を重ね、全国に現在約490店を展開しています。料金はやや高めですが、運営会社の第一興商がカラオケ機器で最大シェアを誇る「DAM」を展開していることもあり、DAM専用カラオケ店として一部のユーザーから高い支持を得ています。また、8種類あるコンセプトルームが人気を博しています。

カラオケバンバン

「カラオケバンバン」を展開するシン・コーポレーションの16年度(17年5月期)の売上高は前年比13.0%増の210億円と好調です。カラオケバンバンは郊外を中心に全国に現在約420店を展開しています。料金の安さを売りとしています。

ジャンボカラオケ広場

「ジャンボカラオケ広場」を展開する東愛産業の16年度(17年5月期)の売上高は239億円です。繁華街を中心に出店を重ね、近畿地方を中心に全国に現在約170店を展開しています。料金の安さが売りでしかも飲み放題込みとなっており、他の多くのチェーンでよく見られる「ワンドリンクオーダー制」や「ワンオーダー制」がありません。また、全店で飲食物の持ち込みが可能です。

コート・ダジュール

「コート・ダジュール」を展開するAOKIホールディングスの17年度(18年3月期)のカラオケ事業売上高は前年比0.1%増の186億円とほぼ横ばいでした。近年は苦戦を強いられています。コート・ダジュールは郊外と繁華街の両方で出店を重ね、全国に現在約170店を展開しています。豪華な部屋と豪華な飲食メニューが特徴で、料金は高めです。

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