ここまで読んで「なるほど」と思った方に、もう1つお伝えしたいことがあります。頭でどう考えようとも、言葉の端々に本音は出てきてしまうもの。子どもは、その本音を敏感に察知します。まずは、自分自身がどのような言葉を使っているか点検して、自身の本音を確認する作業から始めてみること、お勧めします!
下記の例はいずれもサッカーを想定した内容ですが、ご自身の身近な分野で読み替えて参考にしてみてくださいね。
「ソウタは試合になると全然力が出せないよな、ダメだなぁ」
→試合で力が出せるかどうかで子どもがダメかどうか─つまり子どもが価値ある人間かどうか判断している、という意味ですよね。少なくとも、子どもはそういう印象を受け取ります。
できることなら、「試合では誰でも緊張する」「緊張していても上手にできるようになれたらいいよね」「どうしたら試合でも活躍できるようになるだろう? そのためにどんな練習・準備ができるかな?」と、次の成長に向けた話をしてあげたいところ。
「いつも左足ミスしてばっかりだよね」
→左足が上手にできない子だと思っている、そして今日もその認識を再確認した、というメッセージです。親から『左足が苦手』という思い込みを押し付けて成長を妨げている、と認識しましょう。
課題を見つけられることは、試合などの競争の場に立つことのメリットの1つです。「もし左足でうまくシュートが打てたら、あそこで1点取れたね。今度は決めたいね! 今度の試合で左足シュートを決めるために、ソウタはどんな練習したらいいと思う?」と、次の成長のための具体的なプロセスへと気持ちを導いてあげたいです。
細かいことのように感じるかもしれませんが、どのような言葉で語りかけるかは、非常に重要です。一定の期間だけでも良いので、自分の言葉から子どもがどのようなメッセージを受け取って、どのような方向に気持ちが向くことになるのか、気に留めて過ごしてみること、お勧めします!
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