米軍の撤退
軍事費も削減になり、世界から米国は撤退するしかない。最初にアフガンからの撤退は決まりで、次はシリアであろう。ということで中東からの撤退になる。世界全体の覇権を放棄することになるが、中国の台頭も許さないということで、アジアシフトになる。
しかし、韓国は米国の衰退を見て、北朝鮮との友好な関係を後戻りできない状態にまで持ってきている。非武装地域全体から監視所を撤去するという。何があっても、韓国は北朝鮮との戦争を想定しないことになる。
日本や米国の警告を無視して、韓国が北朝鮮と関係を緊密化するのも、米国後の時代を見据えて、対中国の関係を朝鮮半島を一枚にしておく必要があるからであろう。東アジアで米国を最後まで見捨てないのは、日本しかないようであるが、形成不利になれば米国もアジアからも撤退を想定する必要になっている。
このように、次の時代を見据えて、韓国、中国はもとより欧州もロシア、サウジ、トルコなど各国も動き始めている。このため、世界情勢は複雑化してきた。敵と味方がわからない動きになっている。
特にサウジの反政府記者ジャマル・カショギ氏を殺害し、欧米から批判されているサウジは、ロシアや中国との関係を強化するようである。トランプ大統領はあいまいな態度であるが、「砂漠のダボス会議」に欧米日の企業と政府関係者が欠席したことで、中国やロシア企業と政府関係者のみの出席となったことで、中露に傾斜した。
日中関係
安倍首相も中国を訪問して、日中友好化を進めるようであるが、米国の出方にかかっている。米国のアジア撤退も想定しておくことが必要で、トランプ大統領がやりたいことは国連でも述べた通り、米国の孤立化である。それを共和党がまだ国際主義を捨てきれていないから、過渡期の状態になっているだけである。
米国は11月末のG20で、習近平主席とトランプ大統領の会談を行うが、貿易関係の交渉はしないと言っている。そうすると、米国の株価は当分下落基調のままになる。しかし、中間選挙へ向け、現時点では中国敵視政策を下ろせないから言っている可能性もある。
日本が、米国と中国の中間に入り、調整ができれば一番良いが、反対に米国から裏切り者と呼ばれると、今後が難しくなる。あくまでも、現時点では日中友好は、近隣友好の範囲で行っているとすることだ。
もう1つ、中国と日本の関係が逆転したような印象を受ける。各所で中国が上の演出をしている。経済大国中国を国民に向けて演出したいのであろう。これは仕方がない。