惑わされるな。親日なはずの台湾で「反日行動」をする人々の正体

 

目下の台湾は、11月24日の統一地方選挙(中間選挙)を控え、藍(ブルー、中国派)と緑(グリーン、台湾派)、白(ホワイト、無党派)が激突し、パフォーマンス合戦を繰り返しています。

国民党台南党本部の候補者は、わざと党本部の一角に「慰安婦像」をつくって、反日パフォーマンスをしています。国民党本部も党員、シンパなどを動員して、台北の日本代表所(大使館に相当)に押しかけるなどの反日行動をアピールしました。

国民党の反日パフォーマンスを「台湾人の反日」として針小棒大に書きまくったのは、反日日本人の言論人です、それはまさしくフェイクニュースで、私は実にいやらしさを感じます。

長年にわたる国民党の統治下で、学校教育から社会にいたるまで台湾語の使用はタブーとされてきましたが、「国語」とされる北京語専用は、世界最大のチャイナタウン・台北を中心に、北部だけに限定されてきました。

日本の各社マスメディアの特派員は、日中台3つの言語ができる通訳を雇うのが常識です。日本のメディアの特派員が現地取材したか、たんにネットからピックアップして記事にしたか、内容を一読すればすぐにわかります

10月20日に台湾独立派「喜楽島連盟」が台湾独立を問う住民投票の実施を台湾民進党本部前を求めてデモ行進をしましたが、産経新聞も結果だけの記事を流していました。それはしかし、偏見に満ちたものです。

台湾独立派6千人が台北で集会、与党は別の反中デモ

「喜楽島連盟」の台湾総督府包囲デモについて、蔡英文総統は先手を打って台湾民進党員の参加を阻止、しかも総統府前の大通りはすでに台北市政府が別団体のデモ行進を許可していたという理由で、「喜楽島」の総統府包囲デモを台湾民進党本部前の数百メートルに限定したのです。つまり、住民投票を要求するデモを葬ったのです。

産経新聞は、単に結果だけを伝えて、その経過を報じませんでしたが、それは台湾の国民党本部のホームページに書いてあることをそのまま使用したからだという声も多いのです。もちろん、産経新聞は蒋介石以来の台湾国民党政権との付き合いも長いので、複雑な台湾事情については、日本のマスメディア各社よりもよく知っているはずです。

台湾のニュースについては、せめて公正、公平、そして真実を伝えてほしいと願うのは、決して私一人ではないでしょう。

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