女子生徒を死に追いやった八王子市立中学校の「人でなし発言」

 

10月6日、八王子市の教育委員会は、中学2年13歳の女子生徒が8月に自殺を図りその後死亡したと発表しました。遺書には部活動でいじめられたとメッセージが遺されており、市教委はいじめがあったことを認め、有識者による第三者委員会を設置し、自殺との因果関係を調べるとしています。

事件は、昨年、2017年8月、家族旅行で部活動を休んだことでSNSでの非難や無視などのいじめが続き不登校となったものです。9月になって両親が学校側に相談し、部活顧問が上級生に謝罪させたようですが、その後も不登校となっていました。

今年の4月には、転校したのですが不登校は続いていて、8月28日に八王子市内の駅で電車に飛び込み約2週間後に死亡したというものです。悲しいことに、遺書には、部活動でのトラブルを乗り越えられなかった自分を責める言葉が並んでいたといいます。

保護者は、「上級生の批判後、同級生からも無視されるようになった」、「学校に相談に行ったときには『当校には悪い子は一切いません』と相談にのっていただけなかった」、「転校後もSNSによるいじめが続いていた」と話しています。

さらに、学校側の発言では、上級生に謝罪するように伝え、本人からも「大丈夫です」という回答があったので解決した、いじめではないと認識していたとの言葉に対して、ご両親は「謝罪をうけたとは聞いていない謝罪があれば娘は一言いうはず」と質問に答えています。これを読む限り、学校は、不登校になった後になんらかのフォローもする気はなかったようにも、アリバイ作りのための発言をしているだけのようにも感じられます。

加えて、学校長は、11月6日に「非常に重く受け止めています。これは重大事態だとそういうふうに認識したところです」とインタビューに答えています。もしかしたらいい間違いなのかもしれませんが、「認識したところです」という言葉に違和感を覚えます。亡くなってしまった後、教育委員会の発表を受けてはじめていじめの重大事態ということを初めて理解しましたと言っているように聞こえるのです。「何を考えているんだ。そんな言葉を出すなんて。ご両親をさらに傷つけることがわからないのか」と言いたくなります。

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