子どものやる気を伸ばす「ご褒美」をうまく使うための3つのコツ

 

3.結果ではなく、努力にご褒美を

例えば、「マラソン大会で1位」という結果にご褒美を与えるか、「毎日30分走る」という努力にご褒美を与えるか。どちらの場合も子どもは喜んでご褒美を獲得しようとやる気を出します。米ハーバード大学のローランド・フライヤー教授による、約3万6000人の児童・生徒が参加した大規模実験では、「努力にご褒美を与える」方が効果的だという結果が出ています。

理由は二つあります。一つは、短期的なご褒美であること。つまり、マラソン大会当日という「のちのち手に入るご褒美」よりも毎日30分走ると「すぐにもらえるご褒美」の方が魅力的だからです。二つめは行動するまでのハードルが低いことです。マラソンで1位をとるには、誰のタイムを参考にどのペースで走れればいいのかなど具体的な方法がわかりません。しかし、「毎日30分走る」ならばそれさえすればいいというハードルの低さが、子どもの心を動かすのです。

家庭教育アドバイス…2種類のご褒美

子どもに親の言う事を聞いてほしくてご褒美を与えるのは、「お礼」のご褒美です。例えば、親の都合に付き合わせて遊ぶのを我慢させたり、急ぐために予定を変更させたりするなどです。一方、子どもが自分で頑張って結果を出したときに与えるご褒美は、「お祝い」のご褒美です。「お礼」のご褒美は言葉で十分です。一方、「お祝い」のご褒美は、家族みんなが喜んでいるのですから、家族で共有できるものが効果的です。大人でも嬉しいご褒美、子どもも当然嬉しいものです。上手に利用して子どものやる気を伸ばしましょう。

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家庭教育のプロとして、教育相談員の経験を生かしながら、親としての接し方のコツをお伝えします。子どもは、親のサポートの仕方でずいぶん変わります。子どもの能力を最大限に引き出せるよう、まずは親力をアップさせましょう。専門である教育心理学、家庭教育学をベースに家庭の中でできる「子どもを伸ばすためのコミュニケーション術」を「親の力」に視点を置き配信予定です。乳幼児、小学生、中学生、高校生、大学生など発達段階に応じた子どもへの声掛けを具体的にご紹介します。

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