「試験結果で落ち込む子ども」を復活させるための3つのステップ

 

2.ABC分析をする

現実的で前向きな考え方を養うために「ABC理論」をご紹介します。これはアルバートエリスという心理学者が提唱した理論です。この理論を知ると、困難に立ち向かう力を養うことができます。

A=Activating event 出来事

B=Belief system 信念(捉え方)

C=Consequence 結果(沸き起こる感情や行動)

例えば、

A:センター試験の出来が悪かった

B:もうだめだ、行きたい大学に行けない、終わった。

C:諦めて勉強をしない

人の心理はこのような段階を踏んでいきます。ここでBの信念のうち、落ち込みに繋がる信念をイラショナルビリーフ(不合理な信念)と言います。

反対にAの出来事を成長の糧にするような考え方をラショナルビリーフ(合理的な信念)と言います。例えば、「今回の出来は悪かったが、理想とギャップがあったのかもしれない、自分と向き合うチャンスだ」と捉えたらどうなるでしょう?

C:自分と向き合い、行動を起こす(再挑戦や別の受験先に変更)

というように、自分自身の心をマイナスにするのではなく前向きに捉え、ずるずるとマイナスに考えることから抜け出し、行動を起こすまでが早まります。

自分の心を客観的に把握し、環境に適応するよう整えていくのに役に立つのがABC理論です。この理論をおぼえて「心のコントロール力」をつけましょう。

3.正のストロークを自分に向ける

「正のストローク」とは、心理学者のエリックバーンが考案した、肯定的で温かみのある考え方、態度、発言のことを言います。例えば「頑張ってるね」「すごくいいよ」と認めたり、励ましたりする言動です。

本来は他者に向けられる場合が多いのですが、これを自分に向けることでレジリエンスを発揮する力が高まります。「自分はダメだ」と落ち込むばかりではなく、「精一杯頑張った、これまでの努力はすごい」と自分を認める言葉を自分に向けましょう。

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