「毎月勤労統計」不正問題で暴かれた、アベノミクスの化けの皮

 

1月25日の野党合同ヒアリングで、野党議員らは「統計の不正が発覚するまで財務省はプラス0.3%で予算を組んだのか。実際にはマイナスだったことを財務省は知っていたのか」などと追及した。

これに対し財務省側は「昨年9月28日の統計委員会における指摘もあり、賃金変化率については参考値が重要であることを、われわれも認識していた」と答えた。

官僚たちは参考値を重視していた。ならば、麻生大臣はどういう認識のもとに予算編成の指揮をしたのだろうか。財務大臣が実態にもっとも近い数値を把握せず、公表された数値だけを信じていたとしたら、おかしな政策判断になりはしないか。

実は、麻生大臣には、毎月勤労統計調査の不正操作を官僚に忖度させたのではないかという疑惑がある。

昨年9月、厚労省政策統括官が出した文書に、毎月勤労統計をめぐって麻生大臣が経済財政諮問会議で発言した内容が次のように記述されている。

『基礎統計の更なる充実について』として「事業所サンプルの入替え時に「非連続な動き(数値のギャップ)」が生じているのではないか。」との問題提起あり。(平成27年10月16日:第16回経済財政諮問会議・麻生太郎議員提出資料)

厚労省が麻生発言を重く受けとめたことが、この文書で分かる。そこで、2015年10月16日の経済財政諮問会議議事録から麻生発言を拾ってみた。

麻生議員「私どもは気になっているのだが、統計についてである。(中略)毎月勤労統計については、企業サンプルの入替え時には変動があるということもよく指摘をされている。また、消費動向の中に入っていないものとして、今、通販の額はものすごい勢いで増えているが、統計に入っていない。(中略)ぜひ具体的な改善方策を早急に検討していただきたいとお願いを申し上げる」

要するに、麻生大臣は経済関係の統計データアベノミクスの成果を示す内容になっていないのが不満なのである。

とくに賃金については、名目賃金こそ上がっても物価上昇がそれを上回るため、実質賃金は下がる一方。ゆえに国内消費は低迷したまま。円安、株高の政策誘導で大企業だけアベノミクスの恩恵にあずかってきたのが実情だ。

2012年と比較すると、2017年の実質賃金は4.1%も下がっている。第2次安倍政権下で、国民はそのぶん「貧困化」したといえる。

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