100円ショップの限界。なぜ業界2位セリアの成長は止まったのか?

2019.03.04
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ここ数年、女性を中心に多くの支持を集めている100円ショップ「セリア」。SNSなどを通じて新商品が出るたびに情報が拡散され、品切れの人気商品も多いと聞きます。しかし、そんなセリアの成長にも陰りが見え始めているようです。一体、この人気店で何が起きているのでしょうか。フリー・エディター&ライターでビジネス分野のジャーナリストとして活躍中の長浜淳之介さんが、現場に直接足を運んで取材を重ね、「100円均一縛り」で苦戦するセリアの厳しい現状と、100円ショップという業態の未来について詳しく分析しています。

プロフィール:長浜淳之介(ながはま・じゅんのすけ)
兵庫県出身。同志社大学法学部卒業。業界紙記者、ビジネス雑誌編集者を経て、角川春樹事務所編集者より1997年にフリーとなる。ビジネス、IT、飲食、流通、歴史、街歩き、サブカルなど多彩な方面で、執筆、編集を行っている。共著に『図解ICタグビジネスのすべて』(日本能率協会マネジメントセンター)、『バカ売れ法則大全』(SBクリエイティブ、行列研究所名儀)など。

「100円均一ショップ」崩壊への序章か。業界2位セリアを襲う人件費高騰の波

100円ショップ業界の優等生で、100円の価格ではあり得ないほどの高感度な商品、売場を連発し、業界2位にまで躍進した、セリアの成長性にブレーキがかかっている。

2019年3月期第3四半期決算の売上高1285億900万円(前年同期比6.8%増)は順調だが、営業利益は130億200万円(同0.7%増)とわずかしか増えていない。経常利益も1.0%増、四半期純利益も1.6%増と微増にとどまっている。

前年は、売上高10.7%増、営業利益12.6%増、経常利益12.3%増、四半期純利益11.8%増と、2桁の増収増益になっていたのに対して、いかにも物足りない感がある。

第2四半期決算では、売上高7.0%増に対して、営業利益2.0%減、経常利益1.8%減、四半期純利益1.2%減と、増収減益だったので、盛り返したとの見方もできる。しかし、今期に入って昨年4月から今年1月までの既存店売上高は、10ヶ月のうち6つの月で前年を下回っている。既存店客数と既存店客単価も7つの月で前年を下回っているのである。

ここに来ての既存店の伸び悩みが想像以上に、セリアの業績の足を引っ張っている。

第3四半期決算短信によれば、利益が伸びない要因として「人件費率が上昇したことなどにより、売上高に対する比率が0.7ポイント上昇したため」とあり、人件費の上昇が響いている。

株価は、2010年2月26日に120円だったのが、同社の成長に伴いうなぎ登りに上がって、18年1月5日には最高値7210円を付けた。ところがその後急下降し、今年3月1日現在3785円と半値近くとなってしまっている。

セリアの課題である既存店の伸び悩みと、人件費の上昇に関して、考察してみたい。

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