100円ショップの限界。なぜ業界2位セリアの成長は止まったのか?

2019.03.04
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「100円均一」の限界。いまや回転寿司でさえ「200円皿」が当たり前の時代に

このような状況で接客がおざなりになるのは当然で、現場のパート、アルバイト店員の責任にはできないのではないか。

セリアは、中国の工場の人件費が上がり、日本の店舗のパート、アルバイト代、物流や協力工場のコストも人件費を中心に上がって、苦しい状況となっている。

セルフレジの実験も始めて、なんとかさらに店頭の人員を削る合理化を進めようと真剣に取り組んでいるが、もう全てを100円均一で提供するビジネスモデル自体が限界だ。

現に、競合の100円ショップは、皆150円、200円、300円、500円と高価格の商品にも取り組んでいる。100円回転寿司の「スシロー」、「くら寿司」、「はま寿司」、「かっぱ寿司」に行っても、150円、180円、200円、250円などの高単価な皿が回っているのだ。

顧客は無理な100円商品の固定化にこだわっているのではない。見ているのは、値段以上の値打ちである。

セリアは、さらにグレードを上げた200円や300円の商品にも取り組み、もっと社員に再分配できる財務体質になって、従業員満足度を高めないと、店員の機転が利かない、接客がおざなりという顧客の不満にはこたえられないだろう。

せめて牛丼屋程度の非正規率85%くらいにまで正社員数を改善し、かつ適正に利益が上げられる、脱貧困ビジネス化を進めてもらいたいものである。

長浜淳之介

プロフィール:長浜淳之介(ながはま・じゅんのすけ)

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兵庫県出身。同志社大学法学部卒業。業界紙記者、ビジネス雑誌編集者を経て、角川春樹事務所編集者より1997年にフリーとなる。ビジネス、IT、飲食、流通、歴史、街歩き、サブカルなど多彩な方面で、執筆、編集を行っている。共著に『図解ICタグビジネスのすべて』(日本能率協会マネジメントセンター)など。

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