ひと口に「胃がもたれる」と言っても、食後すぐと食べて2時間以上経過してからの2種類の「胃もたれ」があると教えてくれるのは、メルマガ『鍼灸師・のぶ先生の「カラダ暦♪」』の著者・のぶ先生です。今回、のぶ先生は、2時間経過してからの「胃もたれ」の原因を解説し、菜の花やフキノトウなど、春の苦味食材が効果的だと教えてくれます。
食後2時間過ぎの胃もたれ、原因と対策
【食後すぐが、胃もたれ】
過食が原因で起こる胃もたれは、食べてすぐに「胃でもたれる」ことになります。食後すぐから2時間ほど過ぎると、胃で粥状に分解された食物は、小腸へと運ばれます。
食後2時間過ぎてから「胃がもたれる」のは、実は「腸」でもたれ症状をおこしています。
【腸での「胃もたれ」は筋力の低下が原因】
胃袋や腸などの消化管は、筋肉でできています。そのため、少々食べ過ぎてもそれをうけとめ抱え続ける「筋力」を備えています。
とくに長さが6メートルある小腸は、胃袋以上に食べた食材を受けとめる場所が広いですから、本来は「胃もたれ」しにくいはずです。食後2時間過ぎてから、食材が腸に停滞してもたれ症状をおこすのは、そもそも腸の筋力低下が原因です。
【腸での「胃もたれ」対策には、菜の花】
季節がら、菜の花の酢味噌和えやお浸しが美味しくなる頃。菜の花やフキノトウ、タラの芽、春菊などの苦みを含む食材は、腸での「胃もたれ」予防と対策にとても重宝な素材です。
含まれる苦みの性質が、停滞している食材の負担を軽くしてくれて、弱っている腸の筋力をひきしめ高める効果があります。ほか、セロリやパクチー、ウコンやセリ科のハーブや山菜も、腸の負担を軽くして消化をうながし、食材に含まれる熱や毒性を中和してくれる効果があります。
食後すぐの「胃袋」での「胃もたれ」には、キャベツや大根おろしなどがオススメです。季節がら、気温差や不順な天候の影響で、胃腸の働きは低調気味。春の苦味食材を毎日の食材に積極的に取り入れながら、胃や腸での「胃もたれ」対策につとめましょう。
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